- VIGを保有している方
- 米国高配当・連続増配ETF投資に興味のある方
- VIGホルダーの運用実績が気になる方
こんな方に向けた記事です。
米国高配当ETFの2021年3月分の分配金が公表される時期となりました。
本記事では「VIGの2021年3月分配金」と「運用実績」について取り上げていきます。
コロナショック後、米国高配当ETFよりも早く株価回復を果たした、連続増配ETFであるVIG。
- 2020年は月別の分配金は減配もあった
- しかし年間では増配をキープ
- 2014年以降7年連続分配金が増配
という、非常に安定感のあるETFとなっています。
今回は2021年3月の分配金速報と、基本情報の振り返り、私の運用実績をまとめてみました。
それでは詳しい内容を見ていきましょう。
VIGの2021年3月分配金速報と分配金の推移
まずは2021年3月に公開された、3月の分配金を見ていきましょう。
2021年3月の分配金は安定増配!
VIG | 3月の分配金 |
---|---|
2009年 | 0.276 |
2010年 | 0.225 |
2011年 | 0.272 |
2012年 | 0.272 |
2013年 | 0.288 |
2014年 | 0.329 |
2015年 | 0.459 |
2016年 | 0.41 |
2017年 | 0.425 |
2018年 | 0.3967 |
2019年 | 0.5097 |
2020年 | 0.474 |
2021年 | 0.5131 |
8.25% |
2021年3月の分配金は
- 0.5131ドル
- 2020年3月対比で+8.25%の増配
と「安定増配」を記録してくれました!
グラフで見るとよりわかりやすいですが、
- 2021年は増配となったが、2020年分の減配をカバーした程度
- しかし、2019年の3月分配金最高額を更新してきた
- 3月は分配金が下落する年も多い
コロナ影響もあった2020年の減配をカバーし、わずかながら2019年の最高額を更新した形となります。
3月分配金は減配も多く安定しない傾向だったのですが、+8%もの増配は非常に嬉しい結果となりました。
VIGの月別分配金推移
VIGの月別の推移を見ていきましょう。
VIG | 3月 | 6月 | 9月 | 12月 |
---|---|---|---|---|
2009年 | 0.276 | 0.231 | 0.231 | 0.241 |
2010年 | 0.225 | 0.25 | 0.267 | 0.306 |
2011年 | 0.272 | 0.283 | 0.285 | 0.332 |
2012年 | 0.272 | 0.317 | 0.323 | 0.498 |
2013年 | 0.288 | 0.345 | 0.357 | 0.398 |
2014年 | 0.329 | 0.408 | 0.39 | 0.458 |
2015年 | 0.459 | 0.442 | 0.443 | 0.475 |
2016年 | 0.41 | 0.446 | 0.393 | 0.577 |
2017年 | 0.425 | 0.518 | 0.43 | 0.5461 |
2018年 | 0.3967 | 0.5657 | 0.4981 | 0.5772 |
2019年 | 0.5097 | 0.4734 | 0.5523 | 0.5985 |
2020年 | 0.474 | 0.6006 | 0.5575 | 0.6644 |
2021年 | 0.5131 |

VIGは10年以上の運用歴があるため、分配金の推移もグラフで見ると非常にわかりやすいです。
- 3月は対前年比でマイナスとなる傾向が他の月より多い
- 3月が1年で最も分配金が少なく、月を経るごとに多くなる傾向
- 「連続増配」ETFの名の通り、着実に連続増配を続けいている
「連続増配」ETFというだけあって、減配となる月があっても、他の月でカバーするなど、しっかりと「増配」を続けてくれる「非常に優秀なETF」といえます。
VIGの年別分配金推移
続いて、年別の分配金推移を見てみましょう。
VIG | 対前年比 | 年間合計 |
---|---|---|
2009年 | – | 0.979 |
2010年 | 7.05% | 1.048 |
2011年 | 11.83% | 1.172 |
2012年 | 20.31% | 1.41 |
2013年 | -1.56% | 1.388 |
2014年 | 14.19% | 1.585 |
2015年 | 14.76% | 1.819 |
2016年 | 0.38% | 1.826 |
2017年 | 5.10% | 1.9191 |
2018年 | 6.18% | 2.0377 |
2019年 | 4.72% | 2.1339 |
2020年 | 7.62% | 2.2965 |
2021年 | – | 0.5131 |
2009年以降、2013年を除き、11年間で10度の増配を誇っています。
2009年に0.979だった年間分配金は、2020年には2.2965と約2.5倍に成長しています。
増配率を計算してみると・・・
- 1年:7.62%
- 3年:6.17%
- 5年:4.77%
- 10年:8.16%
と、非常に安定的な増配を続けていることがわかります。
コロナショックのあった2020年の増配率も、直近3年平均、5年平均を大きく上回った数値であることがわかります。
今回の2021年3月の増配率も+8.25%と10年平均とほぼ同等の水準であり、どんな環境下でも安定した増配を続けてくれるETFといえます。
VIGの基本情報・セクター別シェア・株価
続いて、VIGの基本情報の振り返りとセクター別のシェアを見ていきましょう。
VIGの基本情報
運営会社 | ヴァンガード |
運用開始 | 2006年4月 |
経費率 | 0.06% |
純資産額 | 約6兆円(米国ETFの運用総額ランキング20位) |
分配利回り | 1.42% |
ベンチマーク | ナスダック米国ディビデンド・アチーバーズ・セレクト指数 |
投資対象 | 米国の中型・大型株を保有。 過去10年間連続増配の米国の普通株(REITを除く)への投資 |
組入銘柄数 | 212銘柄 |
- 10年連続増配株で構成されている
- 純資産額がETFの中でもトップレベルに大きい
- 分配利回りは1.5%程度と低いが、連続増配による分配金増加が期待できる
VIGのセクター別のシェア
業種 | 組入比率 |
---|---|
一般消費財 | 22.50% |
資本財 | 21.10% |
ヘルスケア | 15.10% |
情報技術 | 12.90% |
生活必需品 | 9.10% |
VIGの上位3セクターは
- 一般消費財:22.50%
- 資本財:21.10%
- ヘルスケア:15.10%
- 情報技術:12.90%
- 生活必需品:9.10%
であり、上位3セクターで約60%、5セクターで約80%を占めています。
一般消費財や資本財、ヘルスケア、生活必需品と不況に強いセクターが上位を占めており、非常に底堅いセクター構成となっています。
そのため、コロナショック時も株価の戻りが早く、すでにコロナショック前の高値を更新しています。
VIGのTOP10銘柄
名称 | 数量 | 値 | ファンドの割合 |
---|---|---|---|
MSFT:USマイクロソフト | 10.39 百万 | 2.41 十億 | 4.61 |
WMT:USウォルマート | 15.64 百万 | 2.03 十億 | 3.88 |
DIS:USザ・ウォルト・ディズニー・カンパニー | 10.51 百万 | 1.99 十億 | 3.80 |
JNJ:USジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J) | 12.52 百万 | 1.98 十億 | 3.79 |
V:USビザ | 8.89 百万 | 1.89 十億 | 3.61 |
UNH:USユナイテッドヘルス・グループ | 5.52 百万 | 1.84 十億 | 3.51 |
PG:USプロクター・アンド・ギャンブル(P&G) | 14.38 百万 | 1.78 十億 | 3.39 |
HD:USホーム・デポ | 6.35 百万 | 1.64 十億 | 3.13 |
CMCSA:USコムキャスト | 26.46 百万 | 1.39 十億 | 2.66 |
ABT:USアボットラボラトリーズ | 10.27 百万 | 1.23 十億 | 2.35 |
上位10銘柄でポートフォリオの35%を占めています。
212銘柄のうち10社でポートフォリオの1/3を占めている形となります。
それにしても10年連続増配企業が200社以上も存在している事自体、日本との株主還元意識の格差を実感します。
VIGの株価

こちらはVIGの5年チャートとなります。
コロナショック時は30%程度株価は下落しました。
しかしその後は他の高配当ETFとは違い、すぐに株価を戻しています。
2020年内にはコロナショック前の高値を更新しており、2021年にはいってからも過去最高値を更新し続けています。
なお、5年チャートで見ても、きれいな右肩上がりを示しており、「連続増配企業=株価成長&配当増加」を裏付ける株価推移となっています。
私の運用実績と今後の運用方針
最後に私のVIGの運用実績と今後の運用方針について取り上げていきます。
私の運用実績
現在値(ドル) | 145.49 |
現在値(円) | 15,878.00 |
保有数量 | 73.00 |
取得単価(ドル) | 116.29 |
取得単価(円) | 12,476.00 |
取得金額(ドル) | 8,489.17 |
取得金額(円) | 910,748.00 |
評価額(ドル) | 10,620.77 |
評価額(円) | 1,159,094.00 |
評価損益(ドル) | 2,131.60 |
評価損益(円) | 248,346.00 |
損益(ドル) | 25.11% |
損益(円) | 27.27% |
- 取得金額:91万
- 評価額:116万
- 評価損益:25万
- 損益(%):+27%
という運用実績です。
分配金は2%を切る水準であるため「高配当」と呼べるわけではありませんが、確実に株価成長を期待できるETFです。
また、現時点の分配金利回りは低いですが、「連続増配」がコンセプトのETFのため、10年先、20年先には分配金が2倍、3倍になることを期待して保有しています。
今後の運用方針
私のVIGの現時点の投資方針は「長期保有」「タイミング投資」としています。
VIGはあくまでも「高配当」ではないため、「長期保有」が欠かせないETFです。
「連続増配」をコンセプトにしているため、
- 安定した増配を毎年続けてくれる
- 連続増配企業は事業成長も遂げているため、株価成長も期待できる
- 安定的な株価成長&配当増加のために保有
と考えています。
現時点の分配金利回りにとらわれず、将来のキャッシュフローを見据えた投資が重要となってきます。
なお、米国高配当ETFの購入タイミングなどをまとめた記事がありますので、併せてご覧ください。
まとめ:VIGは「株価成長+増配」が安定して期待できる優良ETF
ここまでVIGの2021年3月分配金速報と、基本情報、私の運用実績をまとめてきました。
- 2021年3月の分配金は対前年比で+8.25%の大幅増配
- VIGは3月が一番分配金が少なく、月を経るごとに分配金が多くなる傾向
- そのため、6〜12月の分配金の増配の期待も高まる
- 上位3セクターで60%、5セクターで80%を占める
- VIGは一般消費財や資本財、ヘルスケア、生活必需品と不況に強いセクターが上位を占めて
- そのため、今回のコロナショック時も株価の下落率も低く、回復も早かった
- 2020年内にはコロナショック前の水準に回復し、現在は過去最高値を更新中
- 分配金も10年で9度の増配と非常に安定したETFといえる
- 私の運用実績も「+25%」と大きな評価益を作ることが出来ている
- 分配利回りは1.5%程度と少ないが、「安定した株価成長」「連続増配」が魅力
- 今後も株価が下落したタイミングで購入をしていく
VIGは「高配当ETF」(SPYD/VYM/HDV)とは異なり、あくまでも「連続増配」がコンセプトのETFです。
そのため、「分配金利回り」にとらわれるのではなく、株価成長&将来のキャッシュフロー増加を見据えた投資が必要です。
今回のコロナショックでもVIGの強さと安定感を再確認することが出来ました。
- 不況に強いセクター構成で株価の戻りが早かった
- コロナ影響でも連続増配を続けている
- 2021年3月も8%を超える増配率で、安定した増配率が魅力
「株価成長&連続増配」が期待できる「超優良ETF」であると考えています。
今後もVIGの増配は安定して期待できるため、分配金速報として本ブログでも取り上げていきます。
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