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老後2,000万円問題なんて言われているけど、2,000万円なんて夢のまた夢だよ・・・
もしかして死ぬまで一生働き続けないと生きていけないのかな・・・
「老後2,000万円問題」が取り沙汰されて、将来に漠然と不安を持っている方も多いと思います。
でも断言します。
この問題の解決のために必要な「キーワードは」は
の3つです。
いやいや。資産運用とか難しそうだし・・・
それに「30歳で資産250万」あったところで、2,000万円には程遠いよ・・・
それに、どうせ「毎月節約をして、我慢して生活しよう」
「毎月投資に回して資産を増やそう」とかでしょ?
老後も心配だけど、現役時代もお金が必要だから、積立投資なんて無理だよ・・・
現役生活もある程度は裕福な生活を送りたいから、節約尽くしの生活も嫌だし・・・
という方は、ぜひこの記事を最後までご覧ください。
老後2,000万円問題とは?
まずは簡単に「老後2,000万円問題」について解説していきます。
老後2,000万円問題とは、金融庁が発表した報告書によって「老後の30年間で約2,000万円」が不足すると発表され話題となった問題です。
ただし、この記事でお伝えしたいことは「老後2,000万円問題」自体ではなく、
なので、「老後2,000万円問題」の詳細は下記参考文献をご確認下さい。
「老後2,000万円問題」の根拠
この「2,000万円」の根拠について、金融庁が試算した根拠は
となっています。
この前提が老後30年間(夫95歳、妻90歳)まで続く場合、
となり、「老後30年間で約2,000万円足りなくなる」とされています。
ゆとりある老後に必要な金額は?
さらに、これはあくまでも生活に必要な基礎的な支出が前提であり、
とされています。
30歳で資産250万円あれば「老後2,000万円問題」は解決できる!
そうそう、これだよ!
2,000万円も貯めるなんて無理だよー・・・
という方に朗報です。
この3つのキーワードを正しく理解すれば、「老後2,000万円問題」は何も心配する必要はなくなります。
です。
でもそれって、30歳以降も毎月10万円とか積み立てて・・・
毎月節約尽くしで、全然余裕がない生活を送る必要があるんでしょ・・・
と考えている方、これは誤解です。
です。
追加投資が一切必要ないということは、現役時代に稼いだお金はそのまま使えるってことか!
たしかにこの主張が正しいなら、現役生活も豊かにしつつ、老後も安泰ってことになるね!
ではこちらの主張をシミュレーションをしながら解説していきましょう!
シミュレーションの前提
今回は、「老後2,000万円問題」の前提を考慮しつつ、以下の前提をもとにシミュレーションしていきます。
シミュレーションの前提
- 30歳で投資余裕金額が250万円ある
- 投資先はS&P500とし、年利5%とする
- 投資余裕金額を一括投資したとする
- FIREなどはせず、65歳まで働き続ける
- 追加投資はしない
- 65歳から年金受給を開始
- 65歳以降は年金収入20万円、支出は25.5万円、月の赤字は5.5万円
- 65歳以降は、月の赤字額は保有資産から取り崩す。
- 老後30年間(95歳)まで資産が枯渇しなければ、成功とする
シミュレーション結果
上記シミュレーションの年齢別の資産額推移をまとめていきます。
30歳〜40歳までの資産推移
年齢 | 総資産 | 投資元本 | 運用益 | 前年比 |
---|---|---|---|---|
30歳 | 2,500,000 | 2,500,000 | 0 | 0 |
31歳 | 2,625,000 | 2,500,000 | 125,000 | 125,000 |
32歳 | 2,756,250 | 2,500,000 | 256,250 | 131,250 |
33歳 | 2,894,063 | 2,500,000 | 394,063 | 137,813 |
34歳 | 3,038,766 | 2,500,000 | 538,766 | 144,703 |
35歳 | 3,190,704 | 2,500,000 | 690,704 | 151,938 |
36歳 | 3,350,239 | 2,500,000 | 850,239 | 159,535 |
37歳 | 3,517,751 | 2,500,000 | 1,017,751 | 167,512 |
38歳 | 3,693,639 | 2,500,000 | 1,193,639 | 175,888 |
39歳 | 3,878,321 | 2,500,000 | 1,378,321 | 184,682 |
40歳 | 4,072,237 | 2,500,000 | 1,572,237 | 193,916 |
- 30歳で総資産250万円からスタートします。
- 31歳は、投資元本250万円×5% = 125,000が運用益となるため、総資産は2,625,000円となります。
- 32歳からは複利効果が生まれるため、31歳の総資産2,625,000円×5% = 131,250円が運用益となります。
- 31歳のときよりも6,250円運用益が増えていますね。
- 運用益が投資元本にプラスされることで、少しずつ運用益が増えていきます。
これが40歳まで続くと、
となります。
投資元本が250万円だったのに、10年間で150万円も増えてる!
追加投資をしていないのに!
でも40歳で400万円だと、老後2,000万円の解決にはまだまだ程遠いよ・・・
40歳〜64歳までの資産推移
このまま追加投資を一切せずに資産運用を続けていきます。
年齢 | 総資産 | 投資元本 | 運用益 | 前年比 |
---|---|---|---|---|
45歳 | 5,197,320 | 2,500,000 | 2,697,320 | 247,491 |
50歳 | 6,633,244 | 2,500,000 | 4,133,244 | 315,869 |
55歳 | 8,465,887 | 2,500,000 | 5,965,887 | 403,137 |
60歳 | 10,804,856 | 2,500,000 | 8,304,856 | 514,517 |
64歳 | 13,133,370 | 2,500,000 | 10,633,370 | 625,399 |
- 45歳で500万円突破
- 60歳で1,000万円突破
- 64歳で1,313万円
- 複利効果により、単年運用益は加速して増加。
- 45歳の単年運用益は24万
- 50歳で単年運用益は31万
- 55歳で単年運用益は40万
- 60歳で単年運用益は51万
- 64歳で単年運用益が62万
すごい!追加投資をしていないのに、総資産1,000万円突破してる!
投資元本250万円だったから、64歳で5.2倍に資産が成長しているね!
でも64歳で1,313万円だから、老後2,000万円問題には700万円近く足りないよ・・・
やっぱり嘘だったんだ・・・
65歳以降の資産推移
64歳時点で2,000万円溜まってはいませんが、2,000万円が即時必要となるわけではありません。
30年間で2,000万円が必要なだけなので、その間は資産を取り崩しつつも、資産運用は続きます。
年齢 | 総資産 | 投資元本 | 運用益 | 前年比 |
---|---|---|---|---|
65歳 | 13,097,038 | 2,500,000 | 10,597,038 | -36,332 |
70歳 | 12,886,246 | 2,500,000 | 10,386,246 | -46,369 |
75歳 | 12,617,216 | 2,500,000 | 10,117,216 | -59,180 |
80歳 | 12,273,858 | 2,500,000 | 9,773,858 | -75,531 |
85歳 | 11,835,636 | 2,500,000 | 9,335,636 | -96,398 |
90歳 | 11,276,341 | 2,500,000 | 8,776,341 | -123,031 |
95歳 | 10,562,524 | 2,500,000 | 8,062,524 | -157,023 |
100歳 | 9,651,492 | 2,500,000 | 7,151,492 | -200,405 |
- 65歳からは取り崩しが発生するため、初めて資産は減少していきます。
- しかし、月5.5万円、年間66万円ずつ減少するわけではありません。
- なぜなら、資産運用は続くためです。
- 65歳の資産額は、(64歳の資産(1,313万円) – 66万円) * 5% + (64歳の資産(1,313万円) – 66万円)で計算されます。
- 運用益が62.35万円に対して、取り崩し額が66万円のため、3.6万の赤字に抑えられるわけです。
- 単年の運用益よりも取り崩し額が大きいため、総資産が減少することで、複利効果は弱まり、資産の減少スピードは早まります。
- しかしそれでも95歳で1,056万円、100歳でも965万円の資産が残ります。
100歳でも1,000万円近い資産が余るなんて・・・
老後の30年間も資産運用は続くから、2,000万円溜まっている必要もないんだ!
資産推移をグラフで見てみると
このシミュレーションは様々な気づきがありますが、
ことになります。
「老後2,000万円問題」と聞くと、現役引退時に2,000万円以上の資産がないといけないイメージが有りましたが、
ことがわかりますね。
様々なパターンで「老後2,000万円」をシミュレーションしてみる
30歳で250万円を資産運用にまわすことができれば、「老後2,000万円問題」を解決することが出来るのはわかったよ!
でも豊かな老後にも憧れるし、30歳で250万円も投資に回せるかわからないし、利回りが5%が続くかもわからないし・・・
ということで、様々なパターンでシミュレーションしてみましょう。
シミュレーションのパターン
- パターン①:30歳で初期投資額が200万円の場合
- パターン②:30歳で初期投資額が100万円+月1万円積立の場合
- パターン③:豊かな老後に必要な金額に必要な初期投資額は?
- パターン④:利回りが3%になったら?
パターン①:30歳で初期投資額が200万円の場合
初期投資額が50万円違うだけだし、さっきは100歳で1,000万円近く資産が余っていたから、このパターンも余裕なのでは?
と思うかもしれません。
しかし、結果は
惜しくも94歳で資産が枯渇してしまう結果となってしまいました。
初期投資額が50万円違うだけでも、
と大きな差が生まれました。
初期投資額が50万円違うだけで、60年後の資産は全く変わってくるね・・・
複利の効果って恐ろしい・・・
パターン②:30歳で初期投資額が100万円+月1万円積立の場合
30歳で初期投資は100万円しか出来ないけど、毎月1万円の積立投資を64歳まで続けたらどうなるの?
月1万円と聞くと、「全然意味がないよ!」と思うかもしれませんが・・・
えー!!!65歳以降の資産の取り崩しが始まっても、資産が増え続けている!
取り崩し額(66万円)よりも、運用益のほうが大きければ、資産は増えるからだね!
パターン③:豊かな老後に必要な金額に必要な初期投資額は?
ゆとりある老後には36万円必要で、取り崩し額は月15万円、30年間で5,400万円必要って言ってたけど、これを達成するにはどうしたら良いの?
こちらは追加投資ありパターンとなしパターンでみてみましょう。
30歳時点の初期投資のみで達成する場合
こちらは30歳で600万円の初期投資で達成可能です。
100歳でほぼほぼ資産が枯渇するという、非常に理想的なグラフになっていますね。
ただし
であり、実現できる人は結構限られてくる、実現が少し難しいパターンかも知れません。
30歳時点の初期投資+毎月積み立てで達成する場合
このパターンは毎月積み立て出来る金額によって、30歳時点の初期投資額も変わってきます。
月額1万円積立の場合
月額2万円積立の場合
月額3万円積立の場合
パターン④:利回りが3%になったら?
最後は利回りを変動させるパターンです。
正直S&P500で年利5%はかなり厳しく見積もっています。
なぜならS&P500の直近年平均リターンを調べてみると
となっています。
もちろん未来は誰にもわかりませんので、さらに厳しくS&P500の年平均リターンが今後3%になった場合をシミュレーションしてみます。
今回は「平均的な老後(月赤字55,000円)」を前提に、追加投資なしパターンとあり(月3万円)のパターンでみてみましょう。
30歳時点の初期投資のみで達成する場合

30歳時点の初期投資+毎月積み立て(月額3万円積立)で達成する場合
30歳から初期投資0円で投資を初めても、月3万円ずつ積立投資を行えば、老後2,000万円は全く恐れる必要がないことがわかります。
まとめ:老後2,000万円問題は恐れる必要がない!
ここまで、「老後2,000万円問題」の解決方法を様々なパターンで解説してきました。
「老後2,000万円問題」の概要
- 高齢無職の2人世帯(夫65歳以上、妻60歳以上)が前提
- この世帯の平均的な収入は月209,198円(年金等)
- この世帯の平均的な支出は月263,717円
- 毎月の赤字は約55,000円
- この赤字が30年間続くと約2,000万円が不足する
- さらに「豊かな老後」を送るには、月36万円の支出が必要
- そのため「豊かな老後」には月15万円の赤字、30年間で5,400万円不足する
「老後2,000万円問題」の解決策
この「老後2,000万円問題」の解決策として、
3つのキーワードで解説してきました。
シミュレーション結果
30歳で250万円投資に回せるお金があれば、年利5%の投資先に投資して複利効果を得ることで、「老後2,000万円問題」は解決する!
64歳時点で初期投資額の5倍以上となる1,313万円になり、65歳以降は資産の取り崩しが始まるが、資産運用を続けることで100歳になっても資産は1,000万円近く残る。
最高資産額は64歳の1,313万円であり、「2,000万円」溜まっている必要はない
しかも、この間追加投資は一切不要なので、「現役時代」も豊かな生活を送れる!
初期投資額と積立額を変動させたパターン
さらに、このシミュレーション結果を様々なパターンでカスタマイズして解説していきました。
パターン | 初期投資額 | 月積立額 | 最高資産 | 95歳時点資産 |
---|---|---|---|---|
30歳初期投資250万 | 250万 | 0 | 1,313万(64歳) | 1,056万 |
30歳初期投資200万 | 200万 | 0 | 1,050万(64歳) | 0 |
30歳初期投資100万+月1万積立 | 100万 | 1万 | 2,313万(100歳) | 2,112万 |
「豊かな老後」を送るためのパターン
さらに「豊かな老後」を送るために必要な資産運用プランもシミュレーションしてきました。
豊かな老後パターン | 初期投資額 | 月積立額 | 最高資産 | 95歳時点資産 |
---|---|---|---|---|
30歳初期投資のみ | 600万 | 0 | 3,152万(64歳) | 930万 |
月1万積立 | 400万 | 1万 | 3,122万(64歳) | 794万 |
月2万積立 | 200万 | 2万 | 3,057万(64歳) | 659万 |
月3万積立 | 0 | 3万 | 3,062万(64歳) | 523万 |
年利3%のパターン
また、年利3%に低下した場合のパターンも検証してきました。
豊かな老後パターン | 初期投資額 | 月積立額 | 最高資産 | 95歳時点資産 |
---|---|---|---|---|
30歳初期投資のみ | 500万 | 0 | 1,365万(64歳) | 15万 |
月3万積立 | 0 | 3万 | 2,078万(64歳) | 1,796万 |
シミュレーションの注意点
当然、これらのシミュレーションは「机上の空論」であり、注意点もあります。
など、様々なリスク・注意点があり、自身の状況や今後の情勢も踏まえてカスタマイズしていく必要があります。
最後に・・・
今回のシミュレーションを通して、
と解説してきました。
最近は、「FIRE」という言葉が話題となっており、
という価値観が正義という風潮もありますが、重要なことは、「単純に資産を増やす!」ではなく、
ということですね。
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