- 社内SEへの転職を考えている方
- 転職した人の体験談を知りたい方
- SIerから転職したい方
こんな方に向けた記事です。
私は昨年の4月に初めて転職をし、丸1年が経とうとしています。
この1年は単純に「転職」だけではなく、「コロナ禍」も相まって、激動の1年でした。
本記事では、「社内SEへの転職をして1年経った感想や前職との違い、ギャップに感じること」などを記事にまとめてみます。
社内SEへの転職を考えている方や、転職者の体験談を知りたい人は是非参考にしてみてください。
- 新卒で入社したSIerに9年間勤務
- プログラム開発や、システム設計、プロジェクトマネジメントを経験
- 2020年4月に大手転職エージェントの社内SEへ転職
- 2021年3月末で転職して1年を迎える
※私が転職をした2020年は「コロナ禍」の影響が多分にあるため、転職による影響だけのみではないことを予めご理解ください。
前職と転職先企業の企業概要と仕事内容

まずは簡単に、前職と転職先の企業の企業概要と仕事内容を説明しておきます。
前職の企業概要と仕事内容
- 独立系のSIer(システム開発会社)
- 東証一部上場企業
- 売上・営業利益は毎年過去最高を更新
- 自社開発
- 昭和文化が色濃く残る体育会系企業
- 1〜3年目:プログラム開発やテスト
- 4〜6年目:システム設計や要件定義など上流を担当
- 7〜9年目:部下20名程度を持ち、組織・プロジェクトのマネジメント
転職先企業の企業概要と仕事内容
- 大手転職エージェント
- 非上場企業
- 従業員は前職の5倍
- 大手企業ながらベンチャー企業のような文化
- 人材業界のためコロナ影響等、景気に左右されやすい
- 社内SEとして基幹システムの開発・保守を担当
- 開発・保守の実作業はベンダーにて実施
- ベンダーの調達や上流工程、効果測定がメイン
転職して感じた前職との違い3選

実際に転職をしてみて感じた、前職との違いについて解説していきます。
違い①:企業文化が全然違う
一番大きな違いは「企業文化」です。
前職は良く言えば「古き良き昭和の文化」、悪く言えば「体育会系の泥臭い企業」という環境でした。
- エンジニアでもスーツにネクタイが必須
- 真夏でもスーツにネクタイ
- 朝はラジオ体操・持ち回りの朝の一言・スローガンの唱和
- リモートNG
- 上司の言うことは絶対
- 社員は家族
一方、転職先の企業は企業規模は大きいながら「ベンチャー企業のような文化」でした。
- 私服OK、髪型自由
- フルリモート勤務
- 上下関係は薄く、「○○さん」呼び
- 各々が課題に感じたことをプロジェクト化して実行
正直、「真逆の企業文化」の会社と言えます。
私としては「転職先企業の企業文化のほうが好み」のため、転職して正解だったと感じています。
しかし、前職と比べて「転職先企業の企業文化」にも欠点や課題もあります。
- 個人がバラバラで動き、統率が取れていない
- 良い意味で自由だが、裏を返せば「企業としての軸」「事業戦略」がない
- トップダウンでの動きはなく、事業スピードが遅い
自由な企業文化である反面、事業戦略や統率が取れていないと感じることも多く、事業スピードも遅いと感じます。
事実、前職の方が売上や営業利益、営業利益率は大きく、会社の成長も早い企業でした。
違い②:年収・企業の安定感が全然違う
次に感じた違いは「年収・企業の安定感」についてです。
- 「平均年収が高い企業ランキング」でも毎年上位にランクインするほどの高収入
- ある程度の年齢までは年収が毎年上昇
- 営業利益が非常に高い
- 自己資本比率も非常に高い
- 外部環境に左右されず、毎年事業成長
- 平均年収は低くはないが、前職から比較すると年収は100万円近くダウン
- 年功序列ではなく実力主義
- 人材業界のため、景気に左右されやすい
- 特にコロナ禍で事業経営にも大きく影響
前職は日本でもトップクラスに安定した会社でしたが、勤めている際にはあまり意識することはありませんでした。
しかし、コロナ禍で日本経済にも大きな影響が出た2020年においては、「企業の安定性」の重要性に初めて気が付きました。
転職先企業はコロナ影響が非常に大きく、売上や利益は対前年比を大きく下回る状況でした。
前職で感じることはありませんでしたが、「会社がこの先どうなってしまうんだろう」という不安を転職先では感じました。
違い③:求められるスキルが全然違う
最後に感じた違いは「求められるスキルが全く違う」点です。
前職は自社開発のSIerだったため、
- システムの企画
- 開発
- テスト
- リリース
- サポート
まで全て自分たちで実施していました。
一方、転職先の企業は「社内SE」のため、
- 事業・業務理解
- システムの企画
- ベンダーの手配
- ベンダーマネジメント
- プロジェクトマネジメント
- 運用・保守
を担います。
前職では「システムの開発スキル」が求められましたが、転職先企業では「ベンダーマネジメント・コミュニケーションスキル」が一番求められます。
仕事内容が違うので当たり前ではありますが、前職とのスキルのギャップにはじめは戸惑いました。
まとめ:転職の成否は自分の考え方次第!
ここまで「社内SEへの転職から1年経った記録」を簡単にまとめてきました。
転職で感じた大きな違いは以下の3点でした。
- 企業文化が全く違う
- 年収・企業の安定性が全く違う
- 求められるスキルが全く違う
転職から1年経過しましたが、私自身は「転職してよかった!」と感じています。
もちろん、後悔もありますし、前職の方が良かった点もたくさんあります。
しかし1つだけ確実に言えることは「転職をしなければわからないことを知ることが出来た」点です。
1つの会社に留まっていたら、外の世界を知ることはありませんでした。
会社の特徴や強み、弱み、自分の特徴など、転職活動をしなければわからないことが非常に多く、この経験は自分の人生の大きな財産になっていると感じています。
もしも転職に迷っている人がいらっしゃいましたら、Twitterやお問い合わせでぜひご連絡ください。