会社が徐々にホワイトに
毎月残業100時間超が当たり前の生活を数年。。。
入社5年目?位の頃でした。
会社からは急に「22時までに帰るように」「休日出勤は社長承認が必要」
と急にお達しが。。。
今まで猛烈に働くことが美徳ような文化だった会社急にどうした?
と社内はざわついていました。
どうも労基署から目を付けられた?との噂が。
しかし、毎日のように残業続きだった生活から、少しでも早く帰れるようになるならラッキー
と思ったのも束の間。。。
結局業務量は変わらず、何か業務効率化されるわけでもないため、結局持ち帰り仕事が増えることに。。。
こんなの本末転倒じゃん!と本気で思いました。
結局残業代は減るため手取りは減るし、こんなことなら前のままが良かった!
と思いながら、結局疲弊した生活を送っていました。
しかしそういった状況も徐々に改善をされ始め、入社7年目の頃には残業は21時まで、月の残業時間は45時間までに抑えなさいと、さらなる改善が求められました。
締め付けばかりが厳しくなっているのかと思いきや、徐々に会社に仕組みや制度も改善され、残業時間も基準内に収まるようになり、持ち帰り仕事も徐々に減っていきました。
利益率が日本一くらいに高く、年収も高年収ランキングに載るくらいの会社であったため、会社のブランド的には知る人ぞ知る有名企業という感じでした。
一般的に見れば、IT業界は残業時間が長く、デスマーチと呼ばれる過酷な環境を想像されがちですが、その会社はそういった労働集約的な働き方からいち早く脱し、知識集約的な働き方へとシフトしていく真っ最中でした。
労働環境も徐々に改善され、長時間の残業をしなくても給料も、残業代以上に上がっていったため、世の中一般的にはホワイト企業?と思われるような会社になっていきました。
しかし、労働環境が変わって逆に考える時間が出来たのか、徐々に自分のキャリアについて考えるようになりました。
転職を考え始める
今までの長時間労働の場合は、とにかく今日の仕事を片さなければならない、帰宅しても寝るだけの生活、休日はとにかく休養第一優先。そんな生活であったため、毎日生きるだけで精一杯でした。
しかし、会社が徐々にホワイト化するにつれて、「自分は本当にこれで良いのだろうか?」と自分のキャリを考えるようにもなっていきました。
たしかに、会社の労働環境は改善され、世の中一般的に見ても好待遇の会社
親世代から見ても、「年収が高くて、絶対潰れることがないくらいの財務基盤が安定している会社」という認識。
初めはそういった会社のブランドや安心感を心地良く感じていた自分もいました。
しかし、自分の中で不安感もありました。
それは「自分はこの会社の文化には合っていない」という違和感でした。
IT企業ではあったものの、独立系のSIer
会社の中の立ち位置としても、営業が第一で泥臭いことが大好きな、いわゆる「昭和の体育会系」「古き良き日本の会社」を絵に描いたような会社でした。
毎朝、ラジオ体操から始まり、持ち回りで朝の一言、そしてスローガンの昭和
エンジニアで社外に出ることもないのに、真夏でもスーツにネクタイが必須
ボーナスが出たら、社長にお礼を言わなければならない
従業員数千人のIT企業でありながら、「昭和の体育会系」の価値観を会社の文化として守り続けているような会社でした。
こういった環境で10年近く働いてきましたが、心の中にはずっと違和感がありました。
自分にはこの価値観は魅力的に感じない
この先ずっといるイメージがわかない
IT企業でありながらエンジニアを評価していない
IT企業でありながら、技術は二の次
こんな違和感を日々抱えてきた中で、自分の中で一つの選択肢が浮かんできました
「転職してみようかな」
入社9年目になる頃、元々100人いた同期は半分になっていました。
多くはブラック企業時代に、働き方について行けず退職をしていきましたが、ホワイトな働き方になっても、辞めていく同期は多くいました。
特に入社7~8年目はちょうど30歳になる頃であり、自分のキャリアを鑑みて他で挑戦していく同期を何人も見てきました。
元々は子会社出身だった自分ですが、入社9年目で管理職にも昇進していました。
元から親会社に入社した同期よりも、早く昇進出来たことは、会社に恩も感じていましたし、評価されているという感覚もありました。
しかし、自分にとっては年収や評価よりも「自分の居心地の良さ」が重要なのではないかと考えていました。
そして、昇進し箔が付いたこともあり、昇進1週間後には転職エージェントに申し込んでいました。
まだこの頃は、「すぐに転職したい」というよりは「もう少し目線を広げて、自分にとってどういう生き方が大事なのか?」「世の中どんな会社があるのか?」を考えてみようという段階でした。
このときが2019年4月(入社9年目)。この先1年近くにわたる、転職活動を始めたときでした。