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連続増配ストップ!「10年以上連続増配」の記録がストップしてしまう銘柄25社

  • 連続増配銘柄のうち注意が必要な銘柄を教えてほしい
  • コロナ禍で連続増配銘柄の配当がどうなるか知りたい
  • 保有が危険な企業と継続保有する企業の差を知りたい

こんな方に向けた記事です。

本記事では「10年以上連続増配をしながら、記録がストップしてしまう銘柄」を特集します。

「連続増配銘柄」といえば、

  • 業績が安定成長している
  • 財務体質も健全
  • 高い株主還元姿勢

を魅力に感じ、保有している方も多いと思います。

中でも「10年以上連続増配」をしている企業であれば、

  • 成長性
  • 安定性
  • 安全性

が高く「優良企業」と呼べる企業ばかりです。

しかし記録はいつかストップしてしまうもの・・・

  • コロナ影響で業績が大幅下落
  • 実は昔から業績が悪かった・・・
  • 株主還元姿勢を変更

など、様々な理由で「連続増配」をストップしてしまう企業も存在します。

そこで本記事では「連続増配ストップ企業」の特集をしてみようと思います。

銘柄選定の基準
  • 2020年度時点で10年以上連続増配中
  • 2021年度予想で配当金が「据え置き」「減配」「未定」の企業

※株価・企業情報は2021年2月末時点の情報にて執筆しています。

10年以上連続増配がストップしてしまう25社

以下の企業が2021年度決算において、連続増配のストップが予想されている企業です。

コード銘柄名連続増配年数2021年度配当予想
8439東京センチュリー18据え置き
6869シスメックス18据え置き
2659サンエー17据え置き
8876リログループ17
7611ハイデイ日高15据え置き
2371カカクコム14
3038神戸物産12据え置き
1878大東建託11減配
1835東鉄工業11減配
4206アイカ工業11据え置き
7976三菱鉛筆11据え置き
4765モーニングスター11
8931和田興産10据え置き
1925大和ハウス工業10減配
6073アサンテ10据え置き
2449プラップジャパン10据え置き
4212積水樹脂10据え置き
7226極東開発工業10減配
9021西日本旅客鉄道10減配
4849エン・ジャパン10減配
3391ツルハホールディングス10据え置き
4543テルモ10据え置き
8771イー・ギャランティ10据え置き
7564ワークマン10据え置き
2127日本M&Aセンター10据え置き

この25社は、残念ながら連続増配年数の記録がストップしてしまう予想の企業です。

あくまでも「会社発表の予想」となるため、増配の可能性は残されています。

しかし、多くの企業は

  • コロナ影響が大きく業績低迷
  • 配当金の維持どころか、減配・・・
  • 配当性向が高くなりすぎて維持できない・・・

と言う状況で、「増配の可能性はかなり低い」と言えます。

連続増配を10年以上も継続していながら、その記録をストップする企業が25社もあることに「コロナ影響の大きさ」を実感します。

10年以上連続増配企業の2021年度の配当傾向

2020年度時点で10年以上連続増配を続けている企業の、2021年度の配当の傾向を分析すると・・・

  • 2020年度時点で10年以上連続増配の企業:81社
  • 2021年度も連続増配を継続する企業:56社
  • 2021年度で連続増配がストップする企業:25社
  • (うち据え置き:16社)
  • (うち減配:6社)
  • (未定:3社)

81社中56社は「増配」を継続予定であり、その割合は約7割となります。

一方で25社/約3割の企業は「連続増配をストップ」することとなります。

ただし、そのうち16社は「据え置き」のため「連続非減配」記録は継続することとなります。

そして約7割の企業が「増配」という記録は「さすが連続増配企業」といったところです。

連続増配ストップ企業の業績予想

それでは、連続増配がストップする企業の業績について見ていきます。

※売上・営業利益は2020年度比

コード企業名2021年度配当予想売上営業利益
8439東京センチュリー据え置き3%-21%
6869シスメックス据え置き3%-12%
2659サンエー据え置き11%-7%
8876リログループ-7%-45%
7611ハイデイ日高据え置き-26%-151%
2371カカクコム
3038神戸物産据え置き0%4%
1878大東建託減配-7%-37%
1835東鉄工業減配-4%-15%
4206アイカ工業据え置き-9%-21%
7976三菱鉛筆据え置き6%15%
4765モーニングスター
8931和田興産据え置き-1%-15%
1925大和ハウス工業減配-9%-32%
6073アサンテ据え置き-5%-40%
2449プラップジャパン据え置き58%24%
4212積水樹脂据え置き-12%-11%
7226極東開発工業減配-5%-6%
9021西日本旅客鉄道減配-39%-281%
4849エン・ジャパン減配-27%-44%
3391ツルハホールディングス据え置き9%9%
4543テルモ据え置き-5%-91%
8771イー・ギャランティ据え置き29%10%
7564ワークマン据え置き7%14%
2127日本M&Aセンター据え置き3%5%

やはり「2020年度比で業績が下落」している企業が多いですね。

一方で、「業績は上昇している」ものの、配当は「据え置き」の企業も少なくありません。

2020年度比で営業利益が上昇予想の企業

営業利益が上昇予想の企業は以下のとおりです。

営業利益が上昇予想
  • 3038 神戸物産(4%増益)
  • 7976 三菱鉛筆(15%増益)
  • 2449 プラップジャパン(24%増益)
  • 3391 ツルハホールディングス(9%増益)
  • 8771 イー・ギャランティ(10%増益)
  • 7564 ワークマン(14%増益)
  • 2127 日本M&Aセンター(15%増益)

業績が良いにもかかわらず、配当金は「据え置き」としているため、業績見通しが明るくなり次第、「増配」が期待できそうです。

なかでも下記3社は特に「増配」発表の可能性が高い企業です。

  • 7976 三菱鉛筆(15%増益)
  • 7564 ワークマン(14%増益)
  • 2127 日本M&Aセンター(15%増益)

2020年度比で営業利益が下落予想の企業

業績が下落する予想の企業の中でも

  • 配当金は据え置き
  • 減配

の2種類の企業があります。

業績が下落する企業をさらに「据え置き」「減配」でまとめてみます。

業績下落&配当据え置きの企業

配当金据え置きの企業
  • 8439 東京センチュリー(据え置き/-21%減益)
  • 6869 シスメックス(-12%減益)
  • 2659 サンエー(-7%減益)
  • 7611 ハイデイ日高(-151%減益)
  • 4206 アイカ工業(-21%減益)
  • 8931 和田興産(-15%減益)
  • 6073 アサンテ(-40%減益)
  • 4212 積水樹脂(-11%減益)
  • 4543 テルモ(-91%減益)

減益の幅が小さければ、「一転して増配」を狙うことも出来ます。

注目できそうな企業は

  • 2659 サンエー(-7%減益) → 売上は上昇予定。配当性向も26%で余裕あり
  • 8931 和田興産(-15%減益) → 売上は前年比-1%程度。配当性向も30%と高くない

でしょうか。

業績下落&減配の企業

営業利益が下落予想
  • 1878 大東建託(-37%減益)
  • 1835 東鉄工業 減配(-15%減益)
  • 1925 大和ハウス工業(-32%減益)
  • 7226 極東開発工業(-6%減益)
  • 9021 西日本旅客鉄道(-281%減益)
  • 4849 エン・ジャパン(-44%減益)

これらの企業はすでに「減配」が発表されているため、狙えても「据え置き」ですが、どの企業も厳しそうです・・・。

また減益幅が小さくても、すでに「減配」が発表されているということは

  • 株主還元よりも事業投資しないと会社が厳しい
  • 配当性向が高くなりすぎて維持できない
  • 財務状況に問題がある

など、「連続増配を諦めた企業」といえます。

保有をし続けるべき企業はどこか?

では、最後にこれらの株を保有し続けるべきか?を判断してみたいと思います。

  • ◎:保有。増配期待。
  • ○:保有。業績影響は軽微。来年以降の復活期待。
  • △:売却検討。
  • ✕:売却
コード企業名2021年度配当予想売上営業利益判断
8439東京センチュリー据え置き3%-21%
6869シスメックス据え置き3%-12%
2659サンエー据え置き11%-7%
8876リログループ-7%-45%
7611ハイデイ日高据え置き-26%-151%
2371カカクコム
3038神戸物産据え置き0%4%
1878大東建託減配-7%-37%
1835東鉄工業減配-4%-15%
4206アイカ工業据え置き-9%-21%
7976三菱鉛筆据え置き6%15%
4765モーニングスター
8931和田興産据え置き-1%-15%
1925大和ハウス工業減配-9%-32%
6073アサンテ据え置き-5%-40%
2449プラップジャパン据え置き58%24%
4212積水樹脂据え置き-12%-11%
7226極東開発工業減配-5%-6%
9021西日本旅客鉄道減配-39%-281%
4849エン・ジャパン減配-27%-44%
3391ツルハホールディングス据え置き9%9%
4543テルモ据え置き-5%-91%
8771イー・ギャランティ据え置き29%10%
7564ワークマン据え置き7%14%
2127日本M&Aセンター据え置き3%5%

減配する企業・大きく業績が落ち込む企業は売却するべきです。

しかし、業績影響が軽微な企業は「基本的に保有」で良いと思います。

「連続増配がストップ」したとは言え「10年以上連続増配を続けてきた優良企業」であることには変わりありません。

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まとめ:連続増配を続けることは難しい

ここまで「10年以上連続増配がストップしてしまう企業」を特集してきました。

  • 10年以上連続増配が2021年度でストップしてしまう企業は25社
  • 2020年度時点で10年以上連続増配企業は81社
  • 2021年度で約3割が「連続増配」から脱落してしまう
  • 連続増配ストップにも「据え置き」「減配」の2種類ある
  • 「据え置き」は16社
  • 「減配」は6社
  • 残りの3社は配当予想が未定
  • 「据え置き」の企業の中には、対前年比で業績上昇する企業もある
  • そのため、まだ「増配」の可能性は残されている

やはり「連続増配」を継続することは非常に難しいことを思い知らされます。

  • 外部環境の急激な悪化
  • 業績成長の鈍化・下落
  • 財務状況の健全性

「連続増配」から脱落してしまった企業は、また長い年月をかけて記録を続けなければなりません。

「コロナ禍」という特殊な外部環境で、強い企業がより際立ったような1年でした。

改めて「連続増配企業」の「難しさ」を感じるとともに、「信頼」ができる選定基準だとも感じました。

本ブログでは、「連続増配企業」の特集も多く発信していますので、是非参考にしていただけたら幸いです。

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