- 優良高配当株のおすすめが知りたい方
- [6073 アサンテ]が気になっているが、他の人の分析結果も知りたい方
- 優良高配当株の分析の仕方を知りたい方
こんな人に向けた記事です。
簿記2級を取得しており、企業の財務分析も出来ます。
このブログでは、私なりの基準で選んだ優良な高配当銘柄を発信しています。
- 「6073 アサンテ」の基本情報がわかります
- 「6073 アサンテ」が優良な高配当銘柄か?の判断基準がわかります。
- 優良な高配当銘柄の探し方がわかります
6073 アサンテは優良高配当株か?
6073 アサンテ | 点数(1~5) | コメント |
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売上高 | 4 | 堅調な右肩上がりのトレンド。ただし対前年比マイナスの年も数回ある。 |
EPS | 4 | 堅調な右肩上がりのトレンド。ただしコロナの影響で2021年は約50%マイナス予想 |
営業利益率 | 4 | 営業利益率15~20%と高利益体質。 |
自己資本比率 | 5 | 堅調な右肩上がりのトレンド。2020年は80%を超える高財務体質。 |
営業活動によるCF | 4 | 毎年約15億円を安定して稼いでいる。ただし、近年はほぼ横ばい。 |
現金等 | 5 | 堅調な右肩上がりのトレンド。10年前と比較して10倍に成長。 |
一株当たり配当金 | 5 | 10年以上連続増配。10年で6倍に成長。 |
配当性向 | 5 | 増配傾向にありながら、配当性向は40%台とまだまだ余力がある。 |
配当利回り | 4 | 直近の配当利回りは約3.75%と高利回り |
将来性 | 4 | リフォーム・環境配慮・住宅の長寿命化の需要を取り込める事業内容 |
合計 | 44 | 業績・財務面ともに優秀。コロナ影響による一時的な業績落ち込みはあるが、今後も堅調な成長が期待できる。 |
44点
と非常に高い点数となりました。
間違いなく「超優良高配当株」と言えるでしょう。
株価自体も低調でコロナ影響からも回復しておらず、割安に放置されていると考えています。
- 堅実な企業経営による、安定成長
- 財務体質も健全で倒産リスクもなし
- 株主還元にも積極的で10年連続増配
- 今後の住宅需要に合致した事業内容
詳細な分析内容について、詳しく見ていきましょう。
基本情報
株式会社アサンテは、シロアリ防除を主力事業としており、国内No.1の実績を誇っている企業です。
大きく2つの事業を生業としており、
- シロアリ防除
- 湿気対策
- 地震対策
- 太陽光発電
- リフォーム・新築
木造家屋を対象に、シロアリ防除や家屋補強等のハウスメンテナンスサービスを提供。
- トコジラミ防除
- 害虫対策
- 害獣対策・鳥類対策
主にホテルやオフィスビル・飲食店等を対象に、害虫・害獣対策を提供。
シロアリ・害虫・害獣対策を中心として、住宅・オフィスの快適な環境づくりをサポートする企業です。
- 東証一部上場企業
- 配当利回りランキングは203位(東証一部上場)(2021/1/25時点)
- 配当利回り3.78%の高配当銘柄
- 時価総額199億円
10年チャートを見てみると、
- 2018年9月に約2,500円とピークをつける
- その後は、株価は下落傾向
- コロナショックにより、1,500円台まで下落
- コロナショック後の戻りも鈍い
対ホテル・オフィス・飲食店を事業の一つとして抱えているため、コロナ影響による需要の落ち込みが懸念されているのだと考えます。
ただし、業績・財務面は素晴らしい企業であり、コロナ影響が落ち着けば株価は順調に回復すると想定されます。
下落している今のうちに仕込んで、インカムゲインだけでなくキャピタルゲインも狙える銘柄だと考えます。
売上高
売上高はきれいな右肩上がりのトレンドです。
- 10年間で約1.5倍に成長
- 2015年、2020年、2021年とマイナスはあるが、長期的には右肩上がり
- コロナ禍の影響もマイナス5%程度と最小限
長期的な右肩上がりのトレンドであり、堅実な経営体制がうかがえます。
大幅な増収が期待できるわけではありませんが、高配当株にとっては安定した企業経営が何よりも重要ですね。
EPS
EPS(一株当たり当期純利益)も売り上げと同様に堅調です。
- 低迷期の2011年と比べると、2020年は約2.5倍
- 基本的には右肩上がりのトレンド
- 2021年は減益が予想されているため、EPSも約50%減
EPSも堅調な右肩上がりのトレンドでしたが、コロナの影響によりトレンドは一度止まりそうです。
とは言え、企業経営自体は堅実で安定性もあることから、次第に回復することが想定できます。
営業利益率
営業利益率も安定感があります。
- 安定して15~20%で推移
- コロナ影響で2021年度は低迷するも約10%の利益率を維持
非常に安定感があり、堅調に推移しています。
コロナ禍で業績影響はあるものの、約10%の利益率を維持できている点もポイントが高いです。
自社の事業に強みがあるからこそ、影響を最小限にとどめられているのだと推測できます。
自己資本比率
自己資本比率は、非常に素晴らしい実績です。
- 10年以上自己資本比率50%以上を継続
- 毎年自己資本比率を上げ続けている
- 近年は安定して70%以上を推移
- 2020年は80%を超える高水準
自己資本比率は40%以上あれば、倒産リスクが少なく安心できる数値です。
アサンテは直近80%以上の高水準、10年にわたってずっと右肩上がりのトレンドです。
これだけ財務体質が健全であれば、倒産リスクもなく、安心して長期保有できる銘柄ですね。
営業活動によるキャッシュフロー
営業CFも10年以上にわたって黒字をキープしています。
必ずしも右肩上がりのトレンドというわけではありません。
ただし、毎年安定したキャッシュを営業活動から得られている点はポイントが高いです。
現金
現金の保有高もきれいな右肩上がりのトレンドです。
- 10年近くにわたって、毎年現金を増やしている。
- 増加率も二桁
- 10年間で10倍以上の現金を保有
これだけ、現金が潤沢にあれば倒産リスクは全くありませんね。
長期にわたって安定した企業経営が出来る、非常に優秀な財務体質です。
配当金推移
配当金の推移もきれいな右肩上がりのトレンドです。
- 10年にわたって増配を継続
- 10年間で配当金は6倍
- 毎年二ケタ近い増配率
- 強い株主還元の意向が読み取れる
コロナ影響により、業績は若干のマイナス予想ですが、配当金はキープの予想です。
配当性向
配当性向についても問題ありません。
- 事業運営がうまくいっており、利益がしっかりと出せている。
- 利益を株主還元しており、長期で増配傾向
- 配当性向も40%程度と無理をしていない
という、非常にバランスの取れた財務体質です。
ただし、今後も増配を続けるのであれば、当然利益の確保も重要です。
当期純利益も、順調に成長しているため、当面の増配は問題ないと思われます。
配当利回り
配当利回りは、近年4%近くと大きく利回りが上がっています。
ここから以下のことがわかります。
- 継続した増配により配当金は増加
- 一方、株価は下落・低水準
事実、10年間毎年増配してきたにもかかわらず、2018年4月以降株価は下落トレンドとなっています。
これだけ堅調な企業経営・財務体質であれば、コロナ影響が回復すれば、自ずと株価にも反映されると考えられます。
将来性
アサンテはシロアリ・害虫駆除を中心に成長してきました。
しかし、近年はリフォーム・環境需要も取り込み成長を続けてきています。
今後の世の中のトレンドとしても、
- 環境に配慮した住宅設備
- 住宅の長寿命化
- 災害対策
が重要視されてきます。
アサンテの事業としても、
- 湿気・地震対策・家屋補強
- 太陽光発電
- リフォーム
- オール電化
- アフターメンテナンス
を手掛けており、今後の住宅需要もうまく取り込めると考えられます。
6073 アサンテは超優良高配当銘柄。株価も割安に放置されている可能性あり。
ここまで、6073 アサンテについて個別銘柄分析をしてきました。
- 売上高はきれいない右肩上がりのトレンド。10年で約1.5倍に成長
- EPSも基本右肩上がりの傾向。ただしコロナで2021年は50%減想定
- 営業利益率も15%以上と高利益体質
- 自己資本比率は80%以上と非常に優秀
- 営業CFも毎年黒字をキープ。
- 10年連続増配。10年間で6倍に。
- 配当性向も40%程度と問題なし
- 直近の株価は低調
- 現在配当利回りは3.75%と高利回り
- 過去10年間の経営数値・財務体質は非常に優秀。
- 今後の住宅需要の取り込みも事業内容とマッチしている。
この10年間は、非常に堅実で安定した成長を遂げてきました。
また、株主還元にも非常に積極的な会社で、配当も10年間で6倍に成長。
- 経営成績も安定成長
- 財務体質も非常に優秀
- 株主還元にも非常に積極的
と、「超優良高配当銘柄」と言えるでしょう。
直近の株価も低調であることを考えると、
「株価成長も狙える超優良高配当銘柄」
と言えます。
私もポートフォリオに組み込んでみたいと思います。