- 2020年度のJTの決算が発表されたけど、内容はどうだったの?
- 減配って聞いたけど、どれくらいのインパクト?
- 今後の投資方針どうしよう・・・。
こんな悩みを抱えたかに向けた記事です。
本日(2021年2月9日)、2020年度のJTの決算が発表されました。
高配当の代名詞とも言わたJTですが、
結果は減配・・・
本記事では、本日の決算内容と今後の投資方針について解説していきます。
JTの2020年度決算と2021年度予想
まずは、本日発表された2020年度の決算と、2021年度の予想を見ていきます。
2020年度決算
- 売上→3.8減
- 営業利益→6.6%減
- 当期利益→10.9%減
という結果となりました。
減収・減益という非常に厳しい結果ですね。。。
フリーキャッシュローは前期比1000億円近いプラスですが、これは自社ビル売却による一時的なキャッシュです。
この「自社ビル売却による利益」は営業益・当期利益にも含まれているため、来期はさらに厳しくなることが想定されます。。。
2021年度予想
- 売上→0.6%減
- 営業利益→22.6%減
- 当期利益→22.6%減
と来期予想も非常に厳しい予想です。。。
さらに、「1000人規模の希望退職を募集する」ようです。
参考:https://news.yahoo.co.jp/articles/b488efcb4a23433ac81365cbe3d87d057cdf41e8
- 希望退職による一時的な退職金増加
- 自社ビル売却利益の剥落
により、20%以上の減益予想と言うことですね。
配当金は減配。今後もさらに減配懸念
JTホルダーが気になる配当金ですが・・・
154円→130円に減配
という結果となってしまいました・・・。
2020年に16年連続増配がストップして予想はしていました、翌年いきなり減配までするとは・・・。
配当性向は75%を目安。今後さらなる減配も・・・
決算内容に目を通すと、気になる箇所が・・・
配当性向は75%とする
とのことです。
2021年度の配当性向は
1株配当 130円 ÷ EPS 135.3円 =96%
となるため、2022年度以降は利益拡大しない限り、減配は必至です。
仮に2022年度のEPSが2021年度と同じ場合、
EPS135.3円 × 75% = 101.5円
→28.5円の減配
と、さらなる大幅減配が予想されます。
今後の株価・利回り予想
本日の決算を受け、PTSで株価は大幅に下落しています。
今後の株価予想
EPSが22.6%減の予想のため、株価も同程度の下落が想定されます。
本日株価が2151円だったため、1664円くらいまで下落は覚悟した方が良さそうです。
ただし、今後のさらなる業績悪化+減配を見込んで、1664円をさらに割り込むことも覚悟しておく必要があるでしょう。
配当利回りを計算してみると・・・
配当利回りを計算すると
株価2151円/配当130円 → 6.04%
株価1664円/配当130円 → 7.81%
株価1664円/配当101.5円 →6.1%
株価1000円/配当100円 →10%
と、元々が高配当株だったため「高配当」であることには変わりありません。
例え株価が1000円まで落ちたとしても、配当100円であれば10%の超高配当銘柄となります。
今後の投資方針
私は、以下の観点から「手放す必要は無い」と考えています。
- 「依存症ビジネス」で一気に業績悪化することはない
- 高収益企業(営業利益20%)
- 独占市場で価格決定権がある
- 財務・キャッシュに問題なし
ただし、今後余程下落しない限り、買い増しするつもりもありません。
まとめ:業績悪化でついに減配
ここまで2020年度のJTの本決算発表を解説してきました。
- 2020年度は減収・減益
- 2021年度も減収・減益予想
- 2021年の営業利益は20%以上の減益予想
- 配当も154円→130円に大幅減配
- 配当性向は75%を目指す
- 配当性向75%の場合、配当はさらに下落する予想
- 株価も大幅に下がっている
正直かなり厳しい決算となりました。
もともと配当が高く「いつか減配する」とは思っていましたが、ここまで早く発表されるのは予想外でした。
やはり、高配当投資家にとって個別企業への集中投資は絶対にダメですね。
- 銘柄分散
- 配当分散
- セクター分散
をしっかりしつつ、個別企業の業績が傾いてもポートフォリオ全体で維持・増配できるように、ポートフォリオを構築していきたいものです。