- 2021年1月末時点の配当利回りランキングが知りたい方
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こんな方に向けた記事です。
本記事は11位~30位の分析結果となります。
TOP10の分析結果は、下記記事にて公開しています。
- 30代独身サラリーマン
- 総資産1,700万円
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配当利回りランキング11位~30位(東証一部上場)
TOP10は利回り6%を超えていましたが、11位~30位でも利回り5%を超える超高配当株がズラリと並んでいます。
TOP10の時と同じく、高配当銘柄は銘柄選定が重要です。
分析の判断基準・オススメ度合いを解説した後、詳細な銘柄分析に移っていきます。
分析の判断基準
分析の判断軸は以下の10個です。
1つ5点で、50点満点で評価しています。
- 売り上げ
- EPS(1株当たり当期純利益)
- 営業利益率
- 自己資本比率
- 営業活動によるキャッシュフロー
- 現金
- 1株当たり配当金
- 配当性向
- 配当利回り推移
- 将来性
オススメ度合い
評点の合計のおすすめ基準は・・・
40点~:全員ポートフォリオに入れるべき
35点~:買っておけばまず間違いなし
30点~:セクター分散・銘柄分散・利回り調整トッピングとしておすすめ
29点以下:基本買う価値なし
11位~20位の銘柄分析
順位 | コード | 企業名 | 業界 | 利回り | 点数(50点) |
---|---|---|---|---|---|
11 | 1852 | (株)淺沼組 | 建設業 | 5.90% | 26 |
12 | 8316 | (株)三井住友フィナンシャルグループ | 銀行業 | 5.86% | 36 |
13 | 8308 | (株)りそなホールディングス | 銀行業 | 5.79% | 31 |
14 | 7322 | (株)三十三フィナンシャルグループ | 銀行業 | 5.76% | 0 |
15 | 1808 | (株)長谷工コーポレーション | 建設業 | 5.68% | 32 |
16 | 1961 | 三機工業(株) | 建設業 | 5.64% | 28 |
17 | 8713 | フィデアホールディングス(株) | 銀行業 | 5.61% | 24 |
18 | 7182 | (株)ゆうちょ銀行 | 銀行業 | 5.53% | 27 |
19 | 4902 | コニカミノルタ(株) | 電気機器 | 5.52% | 25 |
20 | 7327 | (株)第四北越フィナンシャルグループ | 銀行業 | 5.49% | 0 |
※「7322 三十三フィナンシャルグループ」「7327 第四北越フィナンシャルグループ」は合併後で情報が少なかったため、除外
11位~20位で30点以上の銘柄は、
8316 三井住友フィナンシャルグループ
- 8308 りそなホールディングス
- 1808 長谷工コーポレーション
という結果でした。
TOP10の時と同様、「配当が高いだけで買ってはいけない」企業が多かったですね。
それでは、30点以上の銘柄について、詳細を深掘りしていきます。
12位:三井住友ホールディングス(5.86%)
点数 | コメント | |
売上高 | 3 | 直近は横ばい |
EPS | 3 | 2021年はコロナ影響で大幅減 |
営業利益率 | 4 | 純利益率は約15%と高利益体質 |
自己資本比率 | 3 | 銀行業の中では平均的 |
営業活動によるCF | 3 | マイナスの年もあるが、ほぼ毎年5兆円近いプラス |
現金等 | 4 | ここ数年は2桁ずつ現金増加 |
一株当たり配当金 | 4 | 10年で約2倍 |
配当性向 | 5 | 累進的配当方針で株主還元に積極的 |
配当利回り | 4 | 過去5年以上にわたって利回り4%以上を維持 |
将来性 | 3 | 銀行業界はメガバンク以外は統廃合が進む |
合計 | 36 | 銀行業界であれば買っておけば間違いなし |
メガバンクの一角の三井住友ホールディングスですが、間違いなく「優良高配当銘柄」といえる企業です。
配当金はキレイな右肩上がりの増配トレンドを描いていることがわかります。
会社としても「累進的配当」を掲げており、今後も「減配せず、配当維持・増配」を期待できる企業です。
会社業績自体は「ほぼ横ばい」と言えますが、利益率も高く、高水準で安定している企業です。
地銀は統廃合が進み、徐々に淘汰されていく厳しい業界ですが、メガバンクには潰れない安定感・安心感があります。
13位:りそなホールディングス(5.79%)
点数 | コメント | |
売上高 | 2 | 10年近く下落傾向が続く |
EPS | 2 | 2013年から約半額。コロナ以前から下落傾向 |
営業利益率 | 4 | 純利益率は約15%と高利益体質 |
自己資本比率 | 2 | 銀行業の中では平均的 |
営業活動によるCF | 3 | マイナスの年もあるが、ほぼ毎年1兆円近いプラス |
現金等 | 4 | ここ数年は2桁ずつ現金増加 |
一株当たり配当金 | 4 | 10年で約2倍 |
配当性向 | 4 | 三井住友ほどは配当性向は上昇していない |
配当利回り | 4 | 高配当化したのはここ2年ほど。それまでは3%程度。 |
将来性 | 2 | 売上が下落傾向。今後増収するとも思えない。 |
合計 | 31 | 10年で利益半減。株主還元姿勢も強いとは言えない |
りそなホールディングスは、業績が低迷気味です。
営業収益は、10年間で約20%減少
純利益も、10年で約半分という状況です。。。
配当金は10年で2倍ですが、配当性向は20~30%程度と、そこまで株主還元姿勢が強いわけではありません。
業績も下落傾向で、株主還元姿勢も「三井住友ホールディングス」らに比べて低いことから、あえて買う必要は無い銘柄と感じます。
15位:長谷工コーポレーション(5.68%)
点数 | コメント | |
売上高 | 3 | 10年近く増収傾向だったが、コロナ影響で成長止まる。 |
EPS | 3 | 10年間キレイな右肩上がりも、2年で40%減 |
営業利益率 | 3 | 利益率は10%前後とまずまず |
自己資本比率 | 3 | 毎年比率を上げており、50%近くの高財務体質に。 |
営業活動によるCF | 3 | 2020年はマイナス転換。リーマンショック時もマイナス。 |
現金等 | 4 | 10年で約4倍に成長。 |
一株当たり配当金 | 4 | 5年間で7倍に成長。ただし株主還元は最近になってから。 |
配当性向 | 3 | 2020年は45%だが、以前は10%台と株主還元には消極的。 |
配当利回り | 3 | 高配当化しだしたのは2019年からと日が浅い。 |
将来性 | 3 | マンションの中古再生で需要あり。ただし人口減がどう影響するか? |
合計 | 32 | コロナ影響はあるが業績は順調。近年は株主還元に積極的な姿勢。 |
マンション建築最大手の「長谷工コーポレーション」は32点と、まずまずの点数に。
売上・営業利益は近年順調に推移していました。
- 売上は10年で約2倍に成長
- 営業利益は10年で約3~4倍に成長
と非常に力強い伸びを示しています。
さらに、営業利益率も上昇傾向にあり、近年は10%台と強い経営体制を築いてきたことがわかります。
自己資本比率も、10%台→48%と大きく改善しています。
健全な財務体制を築こうとしている会社の姿勢が現れていますね。
近年は株主還元姿勢も強く、5年で約7倍に増配しています。
配当性向も無理の内程度に引き上げていることがわかります。
ただし、配当に関しては注意が必要です。
実はリーマンショックの経営危機により、2014年までの5年間は無配でした。
住宅・建設業界は不況のあおりを大きく受けることになります。
強い経営体制・健全な財務体質を作ってきた「長谷工コーポレーション」ですが、コロナ影響がどこまで続くかは注視が必要ですね。
21位~30位の銘柄分析
順位 | コード | 企業名 | 業界 | 利回り | 点数(50点) |
---|---|---|---|---|---|
21 | 9743 | (株)丹青社 | サービス業 | 5.48% | 34 |
22 | 7173 | (株)東京きらぼしフィナンシャルグループ | 銀行業 | 5.46% | 26 |
23 | 8411 | (株)みずほフィナンシャルグループ | 銀行業 | 5.44% | 29 |
24 | 8395 | (株)佐賀銀行 | 銀行業 | 5.42% | 27 |
25 | 7167 | (株)めぶきフィナンシャルグループ | 銀行業 | 5.42% | 29 |
26 | 7088 | (株)フォーラムエンジニアリング | サービス業 | 5.40% | 28 |
27 | 9990 | (株)サックスバー ホールディングス | 小売業 | 5.39% | 27 |
28 | 8306 | (株)三菱UFJフィナンシャル・グループ | 銀行業 | 5.33% | 35 |
29 | 8336 | (株)武蔵野銀行 | 銀行業 | 5.33% | 27 |
30 | 8892 | (株)日本エスコン | 不動産業 | 5.19% | 30 |
21位~30位で30点以上の銘柄は、
8306 三菱UFJフィナンシャル・グループ
- 9743 丹青社
- 8892 日本エスコン
という結果でした。
それでは、30点以上の銘柄について、詳細を深掘りしていきます。
21位:丹青社(5.48%)
売上高 | 4 | 堅調な右肩上がりも、コロナ影響で2021年は失速 |
EPS | 3 | 10年間で8倍も、コロナ影響で失速 |
営業利益率 | 2 | 5%前後と低い |
自己資本比率 | 4 | 60%台と口座医務体質 |
営業活動によるCF | 3 | 多くの年でプラスだが、安定性は無い |
現金等 | 3 | 10年で約3倍の現金を確保 |
一株当たり配当金 | 5 | 10年で20倍に成長。ただし2021年は減配。 |
配当性向 | 4 | 配当性向も40%台と過熱感は無い |
配当利回り | 3 | 株主還元の姿勢は最近。過去は1~2%台 |
将来性 | 3 | コロナによるイベント自粛が大きく影響。ただし事業は強い。 |
合計 | 34 | コロナ影響による株価低迷からも回復していない。仕込むのはありかも。 |
展示ディスプレイの企画・施工大手の丹青社は34点と健闘しています。
2020年・2021年はコロナ影響で失速したものの、それまではキレイな右肩上がりのトレンドでした。
一方、営業利益率は上昇しているものの5%前後と利益率は低いです。
配当金は2011年から約20倍に成長。
配当性向も40%台と高い株主還元の姿勢が見て取れます。
※2021年は40円に減配予定
株価は堅調な右肩上がりを続けていましたが、コロナ影響により一気に低迷。
その後未だに回復できていません。
事業内容が「展示ディスプレイの企画・施工」であり、コロナ禍により大型イベントの自粛が続くことが想定されているからでしょうか。
コロナ影響はあるものの「事業成長」「高い株主還元姿勢」を見込んで、いまのうちに仕込んでおくのはありだと思います。
28位:三菱UFJフィナンシャル・グループ(5.33%)
点数 | コメント | |
売上高 | 4 | 2014年以降堅調に右肩上がり |
EPS | 3 | 2020年も大きく下落しており、安定感には欠ける |
営業利益率 | 3 | 毎年1兆円近い純利益 |
自己資本比率 | 3 | |
営業活動によるCF | 3 | マイナスの年もあるが、基本的には毎年大きな黒字 |
現金等 | 4 | 順調に現金を確保 |
一株当たり配当金 | 5 | 10年で約5倍に成長 |
配当性向 | 4 | 20~30%台と余力あり。2020年は50%越え。 |
配当利回り | 3 | 2019年以降は4%以上もそれ以前は2%台 |
将来性 | 3 | 銀行業界はメガバンク以外は統廃合が進む |
合計 | 35 | 銀行業界であれば買っておけば間違いなし |
国内最大手のメガバンク「三菱UFJフィナンシャル・グループ」は35点とさすがの結果に。
やはり強い株主還元の姿勢が魅力的です。
配当金は10年間で約5倍に成長
配当性向も過熱感は無く、まだまだ余力があるように感じます。
やはり高配当投資をするのであれば、銀行業界は「メガバンク」がオススメですね。
いくら地銀の利回りが高くても、メガバンクの安定感と資本力には勝てません。
30位:日本エスコン(5.19%)
点数 | コメント | |
売上高 | 4 | リーマンショック以降は順調に回復 |
EPS | 4 | 10年で20倍に成長 |
営業利益率 | 4 | 15~20%の高い利益率 |
自己資本比率 | 2 | 20%台と高いとは言えない |
営業活動によるCF | 1 | マイナスの年が多く、オススメできない |
現金等 | 3 | 現金は着実に積み上げている |
一株当たり配当金 | 4 | 2013年以降は毎年増配。38倍に |
配当性向 | 3 | 配当性向も30%台と過熱感は無い |
配当利回り | 3 | 過去4年間は利回り4%以上 |
将来性 | 2 | 業績予想が開示されておらず、コロナ影響は見えない。 |
合計 | 30 | 営業CFがマイナスで安心感が無く、オススメできない |
分譲マンションを関西中心に展開している「日本エスコン」は30点でした。
ただし、正直オススメはできません。
売上・営業利益率・EPSはどれも数字は非常に良く、この数字だけで飛びつきたくなります。
しかし、営業CFは赤字が多く、営業活動によってキャッシュが稼げていないことを示しています。
これでは、安心して配当金を受け取れる企業とは言えません。
高配当投資は長期にわたって安定的にお金を生み出してくれる企業を選ぶ必要があります。
業績面は好調に見えますが、安心して投資できる企業では無いため、私はあまりオススメできません。
高配当銘柄は企業選びが難しい
ここまで2021年1月末時点の東証一部上場企業高配当ランキングの11位~30位を分析してきました。
オススメできると言える企業は・・・
11位~20位で30点以上の銘柄は、
- 8316 三井住友フィナンシャルグループ
- 8306 三菱UFJフィナンシャル・グループ
- 8308 りそなホールディングス
- 1808 長谷工コーポレーション
- 9743 丹青社
- 8892 日本エスコン(業績面は好調だが、CFに問題あり)
メガバンク2社が35点以上とさすがの結果に。
30点以上も4社見つかりました。
セクター分散・利回り調整をしたい方にとってはトッピングになるかも知れません。
11位~30位の20社中、オススメできるのは6社と、やはり高配当銘柄は企業選びが重要です。
今後も高配当銘柄の分析を投稿していきますので、是非ご覧ください。
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