最近、SNSでも米国高配当ETFの話題が増えてきているね!
なんか凄い高配当のETFが出てきたりしてて…
僕が持っているSPYD/HDV/VYMがオワコンみたいな空気があるんだよね…
やっぱり利回りが高くて、新しいETFに乗り換えたほうが良いのかな…
こんな方におすすめの記事です。
最近TwitterやYoutubeなど、SNS界隈でも米国高配当ETFの話題が増えてきていますね。
元々、米国高配当ETFで有名だったのは
でしたが、最近その存在を脅かす新しいETFとして
が注目を集めています。
今回の記事では名称を簡略化するために、便宜的に、
と呼びながら解説をしていきます。
特に高配当投資家にとっては
という新御三家候補に魅力を感じ、
という声も増えてきています。
そこで今回の記事では、
という疑問に対して解説をしていきます。
が、最初に私の結論だけを述べておくと
となります。
なぜこの結論に至ったのかを、
をもとに比較しながら解説していきます。
御三家(HDV/SPYD/VYM) vs 新御三家候補(QYLD/XYLD/JEPI)まずは各ETFの基本情報を抑えよう
そもそも新御三家候補(QYLD/XYLD/JEPI)の基本情報を全く知らないんだけど…
まずは基本情報から解説していくよ!
まずは、各ETFの基本情報を解説していきます。
まずは御三家(SPYD/HDV/VYM)の基本情報のおさらい
まずは御三家(SPYD/HDV/VYM)の基本情報のおさらいです。
詳細の解説は下記ブログ記事でも公開しています。
HDV | SPYD | VYM | |
運営会社 | ブラックロック | ステート・ストリート | ヴァンガード |
経費率 | 0.08% | 0.07% | 0.06% |
設定年月 | 2011年3月 | 2015年10月 | 2006年11月 |
資産総額(ドル) | 72億ドル | 50億ドル | 512億ドル |
純資産額(円概算) | 約8,000億円 | 約5,500億円 | 約5兆8,000億円 |
分配金利回り | 3.44% | 4.96% | 2.70% |
ベンチマーク | モーニングスター配当フォーカス指数 | S&P 500高配当指数 | FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックス |
投資対象 | 財務健全性と配当利回りの高い企業 | S&P 500の高配当上位80銘柄 | 配当利回り平均以上の大型株 |
組入銘柄数 | 75銘柄 | 80銘柄 | 410銘柄 |
続いて新しく出てきた新御三家候補(QYLD/XYLD/JEPI)の基本情報
続いて、新御三家候補の基本情報をまとめました。
QYLD | XYLD | JEPI | |
運営会社 | グローバルX | グローバルX | JPモルガンアセットマネジメント |
経費率 | 0.67% | 0.71% | 0.35% |
設定年月 | 2013年12月 | 2013年6月 | 2020年5月 |
資産総額(ドル) | 54億ドル | 7億ドル | 48億ドル |
資産総額(円) | 6000億円 | 780億円 | 5400億円 |
分配金利回り | 11.34% | 9.00% | 6.87% |
分配月 | 毎月 | 毎月 | 毎月 |
ベンチマーク | Cboe Nasdaq100buyWrite V2 Index | Cboe S&P500 100buyWrite V2 Index | – |
投資戦略 | NASDAQ100 カバードコール | S&P500 カバードコール | S&P500の大型株80%+ELN20% |
組入銘柄数 | 103 | 506 | 102 |
基本情報の比較
続いて、基本情報の主要な数値を比較してみましょう。
分配金利回り
まずは高配当投資家にとって一番気になる「分配金利回り」です。
ため、一番気なる数値ですね。
新御三家候補が上位を独占する形となっています。
という人たちにとっては、新御三家候補が人気となっている理由がわかりますね。
資産総額の比較
続いてETFの規模・安全性を示す「資産総額」を見てみます。
とも言えますね。
VYMが圧倒的な資産でダントツの1位ですね。
2〜5位はほぼ変わらず同じ水準で、XYLDのみがかなり小さいETFであることがわかります。
設定年月の比較
続いてはETFの歴史の長さを示す「設定年月」の比較です。
と言えますね。
ここでもVYMが圧倒的な歴史の長さで1位となっています。
一方で「新御三家候補」のXYLD/QYLDは2013年から運用されており、実はSPYDよりも歴史があるETFであることがわかります。
JEPIについては、運用開始後わずか1年であり、分配金・株価推移を読みづらいところがありますね。
経費率の比較
続いてはETFの「経費率」の比較です。
と言えますね。
御三家(HDV/SPYD/VYM)は経費率0.1%を下回っており、長期保有しても運用コストがほぼかからない優秀なETFと言えますね。
一方で新御三家候補のQYLD/XYLDは経費率が約0.7%もあり、御三家の10倍のコストが掛かってしまいます。
基本情報の比較まとめ
基本情報の主要指標を比較してきましたが、一旦ココでまとめてみましょう。
HDV | SPYD | VYM | QYLD | XYLD | JEPI | |
分配金利回り | 5 | 4 | 6 | 1 | 2 | 3 |
資産総額 | 2 | 4 | 1 | 3 | 6 | 5 |
設定年月 | 2 | 5 | 1 | 4 | 3 | 6 |
経費率 | 3 | 2 | 1 | 5 | 6 | 4 |
各順位をまとめてみました。
簡単に各ETFの特徴をまとめてみると
という感じですね。
御三家(HDV/SPYD/VYM) vs 新御三家候補(QYLD/XYLD/JEPI)の増配率・株価・トータルリターンの比較
各ETFの特徴はわかったよ!
でも結局高配当ETFで一番重要な指標って「利回り」でしょ?
新御三家候補の方が、利回りが圧倒的に高いし乗り換えたほうが良いのかな…
ETFの比較には他にも重要な指標がたくさんあるから解説していくよ!
ETFを比較検討するには「基本情報」だけではなく、様々な指標から多角的に検討する必要があります。
その中で今回は、下記の視点からさらに理解を深めていきましょう。
増配率の比較
まずは「増配率」の比較です。
と言えますね。
増配率 | HDV | SPYD | VYM | QYLD | XYLD | JEPI |
1年 | 11.19% | -6.54% | 2.26% | 9.57% | 26.18% | – |
3年平均 | 6.56% | 4.70% | 6.57% | 10.52% | 10.83% | – |
5年平均 | 4.38% | – | 6.22% | 2.92% | 12.58% | – |
10年平均 | – | – | 10.29% | – | – | – |
設定来 | 6.89% | 1.90% | 8.64% | -0.22% | 9.96% | – |
JEPIは運用開始から1年程度で、比較対象がないため計測ができませんね。
3年平均増配率で比較をしてみると
となっています。
と言えますね。
これだけ見ると、
新御三家候補の方が利回りも高いし、その上増配率も高いなんて、御三家はもうオワコンじゃん…
と思う方もいるかも知れません。
もう少し詳細に、1年単位で細かく見ていきましょう。
御三家(HDV/SPYD/VYM)の1年単位の増配率推移
御三家のHDV/SPYD/VYMの特徴は
と言えますね。
新御三家候補(QYLD/XYLD)の1年単位の増配率推移
続いて、新御三家候補のQYLD・XYLDを見てみましょう。
新御三家候補のQYLD/XYLDは
感じですね。
XYLDの増配率の変動幅が大きいのは
ことが関係しています。
連動するベンチマークを変更しているということは
と言えます。
QYLD/XYLD/JEPIに共通して言えることは、
ですね。
増配回数のまとめ
増配回数をまとめてみると下記のような感じです。
増配回数 | HDV | SPYD | VYM | QYLD | XYLD | JEPI |
増配 | 7回 | 2回 | 10回 | 2回 | 5回 | – |
減配 | 1回 | 2回 | 1回 | 4回 | 2回 | – |
増配確率 | 7/8 | 2/4 | 10/11 | 2/6 | 5/7 | – |
最大連続増配年数 | 4年 | 2年 | 10年 | 1年 | 2年 | – |
増配の確率が高く、安定成長を見込める可能性が高い順で見ると
となり、御三家のHDV/VYMの安定感が際立ちます。
株価の推移
続いて株価の推移も見ておきましょう。
切り取る期間によって、株価の推移・見え方は変わってきますが、2016年以降の株価推移は明確に別れましたね。
「カバードコール戦略」は株価の値上がり益を捨てて、オプションプレミアムを受け取る仕組みのため、それが株価にもしっかりと現れていますね。
トータルリターンの比較
うーん。増配率はなんとも言えない結果だね…
御三家の安定感も魅力だけど、新御三家候補の高い増配率も魅力だし…
株価は明確に違いが出ているね…
新御三家候補は株価成長を放棄している分、高い利回りを出せているのか…
でも結局最終的に優秀なETFを決めるのは「トータルリターン」でしょ?
最後に、トータルリターンを比較していきます。
であり、トータルリターンが高いほど魅力的なETFと言えますね。
増配率 | HDV | SPYD | VYM | QYLD | XYLD | JEPI |
1年 | 21.35% | 29.17% | 31.53% | 14.62% | 20.34% | 20.68% |
3年平均 | 5.23% | 6.71% | 9.39% | 7.04% | 5.49% | – |
5年平均 | 6.83% | 7.49% | 10.93% | 10.75% | 8.74% | – |
10年平均 | 10.42% | – | 13.35% | – | – | – |
設定来 | 9.91% | 9.57% | 8.30% | 8.82% | 8.43% | 39.69% |
直近1年間はコロナ影響からの株価上昇を受け、非常に高い数値となっています。
3年平均トータルリターンで見ると
5年平均トータルリターンで見ると
となりました。
御三家のVYMの優秀さが際立つ一方、
と言えますね。
御三家(HDV/SPYD/VYM)を保有している人は新御三家(QYLD/XYLD/JEPI)に乗り換えるべきか?
色んな指標を見てきたけど、各ETFによって特徴がぜんぜん違うね!
でも色んな指標を比較しすぎて、どのETFが良いのかわからなくなってきたよ…
結局、御三家を持っている人は、乗り換えたほうが良いの?
という事で、比較も終わったので「どのETFを持てばよいのか?」について、まとめていきます。
記事の最初にも私の結論だけを記載しましたが
となります。
この結論に至った理由は以下の点です。
となります。
それぞれ解説をしていきます。
理由①:配当金の安定性・成長性と株価の成長
理由の1つ目は「配当金の安定性・成長性と株価成長」の観点です。
t高配当投資の魅力は「安心感」と「安定感」です。
景気の変動・株価の変動に左右されず
ことが高配当投資の魅力ですね。
そして、株式投資をしている以上、いくら配当金が振り込まれても、
ですよね。
「配当金を受け取れれば株価なんて関係ない!」と思うかもしれませんが、
のようなものに投資したいとは私は思えませんでした。
「インカムゲイン」「キャピタルゲイン」を両立できるような投資が一番魅力的です。
もちろん将来の株価を予測することは出来ませんが、
であることは認識しておく必要がありますね。
この観点で見ると、
をしていましたね。
一方で、新御三家候補については
と課題が多いETFだと考えています。
理由②:高配当投資においてトータルリターンは意味がない
理由の2つ目は「高配当投資においてトータルリターンは意味がない」という考え方です。
ん?どう言うこと…?トータルリターンって最も重要では???
と思うかもしれませんが解説していきます。
高配当投資をしている人の中には、
と考えている人もいると思います。
しかし、私は最近、
と考えています。
という方であれば、「高配当投資」は有効な投資手段となります。
そしてこの場合は、
となってきますね。
一方で、高配当投資は配当金に税金がかかるため、複利効果の最大化は出来ず、リターンはインデックス投資には劣るため、
と言えます。
そのため
ことになります。
そうなると、高配当投資をする上で重要な指標は
となり、
と考えています。
理由③:中身のわからないものには投資をしない
理由の3つ目は「中身のわからないものには投資をしない」ことです。
世界一著名な投資家のウォーレン・バフェットも
と述べています。
新御三家候補の投資戦略は
と言えます。
一方で、御三家の投資戦略は
と、非常にわかりやすくシンプルです。
ですが、私自身は敢えて投資をする必要もないと考えています。
まとめ:正しい情報を知り、自分にあった銘柄選びが出来るようになろう
ここまで、最近SNS上で話題になっている「米国高配当ETFの新御三家候補」について解説し、
について解説してきました。
まずは、各ETFを基本情報・各種指標から様々な角度で比較をしてきました。
比較結果をまとめたひょうがこちらとなります。
HDV | SPYD | VYM | QYLD | XYLD | JEPI | |
分配金利回り | 5 | 4 | 6 | 1 | 2 | 3 |
資産総額 | 2 | 4 | 1 | 3 | 6 | 5 |
設定年月 | 2 | 5 | 1 | 4 | 3 | 6 |
経費率 | 3 | 2 | 1 | 5 | 6 | 4 |
3年平均増配率 | 4 | 5 | 3 | 2 | 1 | – |
増配確率 | 2 | 4 | 1 | 5 | 3 | |
株価成長 | 3 | 2 | 1 | 5 | 4 | – |
3年平均トータルリターン | 5 | 3 | 1 | 2 | 4 | |
5年平均トータルリターン | 5 | 4 | 1 | 2 | 3 |
そして私の結論としては、
となります。
この結論に至った理由は以下の点です。
となります。
新御三家候補への投資を否定するものではなく、あくまでも
ことが最も重要と考えています。
今後もブログ・Youtubeを通して、「優良銘柄」を様々な切り口で紹介していきますので、参考になったと思っていただけたら
を頂けると嬉しいです。
また、取り上げてほしい銘柄やテーマがあれば是非コメントで教えて下さい!
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