高配当投資をしているけど米国高配当ETFが有名だよね!
SPYD/VYM/HDV/VIGって色々と種類があるけど、どんな違いがあるんだろう?
特徴もわからないし、自分にとっておすすめのETFってどれなんだろう?
3ヶ月に1回分配金も発表されるし、最新情報を追っかけるのが大変・・・。
こんな方に向けた記事です。
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2021年9月の分配金の発表が終わりましたが、
HDVが減配続きで、オワコン化してきている・・・
SPYDは大幅増配で、SPYDホルダーは勝ち組!
と明暗がはっきりと分かれる結果となっていますね。
そこで本記事はSPYD/VYM/HDV/VIGの2021年9月時点の最新情報を反映し、各ETFの特徴を解説していきます。
こういった点を、それぞれ比較しながら解説していきます。
直近の分配金情報だけでなく、過去の推移・ETF間で比較をすることによって、
が見えてくるので、ぜひ最後までご覧ください。
なお、比較対象のETFは下記の4つとなります。
高配当ETFの3つ(HDV/SPYD/VYM)の比較記事は良くありますが、連続増配ETFのVIGも含めています。
是非それぞれの特徴とオススメETFを見つけてみてください。
まずは米国高配当・増配ETF(HDV/SPYD/VYM/VIG)の基本情報を比較!
まずは各ETFの基本情報を比較して特徴を見ていきます。
こちらが基本情報をまとめた表となります。
2021/9/24時点 | HDV | SPYD | VYM | VIG |
運営会社 | ブラックロック | ステート・ストリート | ヴァンガード | ヴァンガード |
経費率 | 0.08% | 0.07% | 0.06% | 0.06% |
設定年月 | 2011年3月 | 2015年10月 | 2006年11月 | 2006年4月 |
資産総額(10億ドル) | 7.208 | 4.753 | 38.248 | 62.589 |
純資産額(円概算) | 約8,000億円 | 約5,200億円 | 約4兆2,000億円 | 約6兆8,800億円 |
分配金利回り | 3.55% | 5.15% | 2.83% | 1.61% |
ベンチマーク | モーニングスター配当フォーカス指数 | S&P 500高配当指数 | FTSE ハイディビデンド・イールド・インデック | ナスダック米国ディビデンド・アチーバーズ・セレクト指数 |
投資対象 | 財務健全性と配当利回りの高い企業 | S&P 500の高配当上位80銘柄 | 配当利回り平均以上の大型株 | 米国の中型・大型株の中で過去10年間連続増配の米国の普通株(REITを除く)への投資 |
組入銘柄数 | 75銘柄 | 80銘柄 | 412銘柄 | 247銘柄 |
運営会社についての比較
ETFを選ぶ時は、運営実績のある、信頼のできるファンドを選択する必要があります。
運営会社は世界3大ファンドである
が運営しており、世界3大ファンドが運営しておりどれも安心感があります。
経費率の比較
投資をする上でリターンも重要ですが、「運用コスト」も超重要です。
米国高配当ETFについては経費率も0.01%程度の差しかなく、ほぼ違いはありません。
0.06%ということは、100万円を運用しても年間600円のコストしかかからないことになります。
100万円を運用しても、1日あたり2円〜3円で資産運用をまるごと任せられる、「超優良ETF」といえます。
設定年月の比較
運用歴には大きな違いが出ています。
設定年月はそのETFの歴史を表しており、
を判断する重要な指標となります。
運用歴が長い順に並び替えてみると
VIG、VYMは15年近い運用実績があり、リーマンショックやコロナショックを乗り越え、成長してきたETFであることがわかります。
一方、HDV/SPYDはコロナショックが初めての大きな暴落となりました。
結果的には、今回のコロナショックでETFごとの課題も見えてきました。
結果的には全てのETFがコロナショックの下落から復活し、過去最高値を更新していますが、株価の戻りの鈍さは差があり、
という結果でした。
「運用歴の長さ=株価戻りの速さ」という公式が必ずしも成り立つわけではありませんが、ファンドへの信頼感が株価の下支えになってはいそうですね。
分配金利回りの比較
高配当投資をしている人にとって一番の注目ポイントは「分配金利回り」ですよね。
分配金利回りは株価によって日々変動しますが、平常時であれば以下の利回り帯に収まっています。
ただし、「分配金利回りが高い=良いETF」というわけではありません。
とも言えます。
実際に利回りが高いSPYD/HDVはコロナショック時に
と大きな影響を受けました。
一方で、分配金利回りの低いVYM/VIGは
と安定した実績を記録しています。
組入銘柄数の比較
ETFの選択時には「組入銘柄数」も重要です。
各ETFの組入銘柄数は以下のとおりです。
各ETFの投資対象・ETFのコンセプトは以下のとおりです。
続いて米国高配当・増配ETF(HDV/SPYD/VYM/VIG)のセクター別シェアの比較
続いて各ETFのセクター別の構成比について比較していきましょう。
ETFを構成している銘柄のセクターは非常に重要です。
などを知ることができます。
セクター別の構成比TOP3を比較
各ETFのセクター別シェアTOP3の比較は以下の通りとなります。
HDV | SPYD | VYM | VIG | |
1位 | ヘルスケア 20.54% | 金融 17.54% | 金融 22.1% | 資本財 21.5% |
2位 | エネルギー 17.19% | 公益事業 17.22% | ヘルスケア 12.9% | 一般消費財 16.6% |
3位 | 生活必需品 16.91% | 不動産 16.37% | 生活必需品 12.8% | ヘルスケア 15.1% |
文字色が赤い業種は「景気敏感」セクターとなります。
「金融」「不動産」「エネルギー」は景気に非常に敏感なセクターであり、
といった特徴があります。
一方で、「ヘルスケア」「生活必需品」「公益事業」などは、ディフェンシブなセクターとして知られており
といった特徴があります。
TOP3の構成比から、各ETFの特徴をまとめてみると、
となっています。
景気敏感セクターの比率が高いSPYDは、
しています。
一方で、VYM/VIGは景気敏感セクターの比率が低く
でした。
ただし、HDVに関しては銘柄のリバランスが頻繁に行われており
という注意点もあります。
セクター別の構成比の全体を比較
TOP3だけでなく、全体の構成比を比べてみましょう。
HDV | SPYD | VYM | VIG | |
---|---|---|---|---|
金融 | 5.75 | 17.54 | 22.1 | 14.2 |
エネルギー | 17.19 | 11.84 | 6.2 | 0 |
不動産 | 0 | 16.37 | 0 | 0 |
資本財 | 4.9 | 0 | 10.1 | 21.5 |
一般消費財 | 2.93 | 3.61 | 8.4 | 16.6 |
素材 | 0.38 | 6.1 | 4.5 | 3 |
情報技術 | 9.46 | 6.07 | 7.7 | 13.7 |
通信 | 13.69 | 6.37 | 7.2 | 2.2 |
公益事業 | 8.01 | 17.22 | 8.1 | 3.9 |
生活必需品 | 16.91 | 8.83 | 12.8 | 9.8 |
ヘルスケア | 20.54 | 6.06 | 12.9 | 15.1 |
全体を比較してみると、特徴がよりわかりやすくなりますね。
と、各ETFそれぞれに特徴があることがわかります。
そのため、
というものではなく、
と言えますね。
一番気になる米国高配当・増配ETF(HDV/SPYD/VYM/VIG)の分配金の推移と増配率の比較
皆さんが一番気にしている「分配金」についての比較です。
各ETFで構成銘柄やセクター比率に違いがあることはわかったよ!
でも結局「分配金」が全てなんだよね・・・。HDVは減配しているし、負け組だよね・・・。
ここでは以下の項目について解説していきます。
2021年の分配金実績
2021年は3月、6月、9月と3回分の分配金が発表されています。
2020年の同じ月と比較した増配率と、2021年9月時点の累積配当金を見ていきましょう。
タイトル | HDV | SPYD | VYM | VIG |
3月 | -3.53% | +60.57% | +18.40% | +8.25% |
6月 | -7.87% | +9.08% | -10.10% | +12.39% |
9月 | -10.18% | +46.67% | +6.17% | +25.47% |
9月時点累積 | -7.11% | +38.63% | +2.91% | +15.65% |
各ETFで明暗がはっきり別れていますね。
2021年の結果だけを見ると
やっぱりHDVだけ、オワコンだ・・・。SPYDに乗り換えようかな・・・。
と思いたくもなりますよね。
そこで、分配金の過去の推移を比較していきましょう。
分配金の過去の推移
続いて、分配金の過去からの推移を見ていきましょう。
HDVの分配金推移
HDV | 3月 | 6月 | 9月 | 12月 | 前年比 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
2011年 | 0.244425 | 0.290032 | 0.380636 | 0.915093 | ||
2012年 | 0.525995 | 0.540186 | 0.516377 | 0.510864 | 128.77% | 2.093422 |
2013年 | 0.5397 | 0.554364 | 0.556958 | 0.579414 | 6.54% | 2.230436 |
2014年 | 0.566408 | 0.593282 | 0.626301 | 0.665232 | 9.90% | 2.451223 |
2015年 | 0.716815 | 0.724784 | 0.722168 | 0.715673 | 17.47% | 2.87944 |
2016年 | 0.676805 | 0.679421 | 0.687623 | 0.655685 | -6.25% | 2.699534 |
2017年 | 0.722884 | 0.718133 | 0.73165 | 0.776321 | 9.24% | 2.948988 |
2018年 | 0.798621 | 0.7964 | 0.791106 | 0.70881 | 4.95% | 3.094937 |
2019年 | 0.82208 | 0.750368 | 0.857381 | 0.778998 | 3.68% | 3.208827 |
2020年 | 0.914362 | 0.879497 | 0.850765 | 0.923235 | 11.19% | 3.567859 |
2021年 | 0.882118 | 0.810317 | 0.764133 | -31.15% | 2.456568 |
2021年はいまいちだけど、過去は順調に成長してきたんだね!
なんか安心してきた!
SPYDの分配金推移
SPYD | 3月 | 6月 | 9月 | 12月 | 前年比 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
2016年 | 0.277192 | 0.325596 | 0.326104 | 0.584971 | 1.513863 | |
2017年 | 0.31759 | 0.342752 | 0.362827 | 0.398982 | -6.06% | 1.422151 |
2018年 | 0.348771 | 0.376101 | 0.45071 | 0.44335 | 13.84% | 1.618932 |
2019年 | 0.339422 | 0.461955 | 0.447676 | 0.49717 | 7.86% | 1.746223 |
2020年 | 0.396187 | 0.365715 | 0.263572 | 0.606617 | -6.54% | 1.632091 |
2021年 | 0.636159 | 0.398912 | 0.386582 | -12.89% | 1.421653 |
2021年の結果が良いだけで、安定していないし・・・。
分配金自体も全然成長していないね・・・。
VYMの分配金推移
VYM | 3月 | 6月 | 9月 | 12月 | 前年比 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
2009年 | 0.31 | 0.28 | 0.257 | 0.321 | 1.168 | |
2010年 | 0.229 | 0.273 | 0.276 | 0.313 | -6.59% | 1.091 |
2011年 | 0.31 | 0.335 | 0.307 | 0.375 | 21.63% | 1.327 |
2012年 | 0.328 | 0.37 | 0.403 | 0.492 | 20.05% | 1.593 |
2013年 | 0.361 | 0.419 | 0.437 | 0.532 | 9.79% | 1.749 |
2014年 | 0.401 | 0.476 | 0.469 | 0.562 | 9.09% | 1.908 |
2015年 | 0.462 | 0.56 | 0.528 | 0.599 | 12.63% | 2.149 |
2016年 | 0.478 | 0.578 | 0.483 | 0.667 | 2.65% | 2.206 |
2017年 | 0.56 | 0.596 | 0.602 | 0.6431 | 8.84% | 2.4011 |
2018年 | 0.6084 | 0.6302 | 0.6718 | 0.7388 | 10.33% | 2.6492 |
2019年 | 0.6516 | 0.6247 | 0.7864 | 0.7791 | 7.27% | 2.8418 |
2020年 | 0.5544 | 0.8368 | 0.7053 | 0.8096 | 2.26% | 2.9061 |
2021年 | 0.6564 | 0.7523 | 0.7488 | -25.76% | 2.1575 |
すごいきれいに増配していることがわかるね!
10年間で2.5倍に分配金が増えているのも素晴らしい!
VIGの分配金推移
VIG | 3月 | 6月 | 9月 | 12月 | 前年比 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
2009年 | 0.276 | 0.231 | 0.231 | 0.241 | 0.979 | |
2010年 | 0.225 | 0.25 | 0.267 | 0.306 | 7.05% | 1.048 |
2011年 | 0.272 | 0.283 | 0.285 | 0.332 | 11.83% | 1.172 |
2012年 | 0.272 | 0.317 | 0.323 | 0.498 | 20.31% | 1.41 |
2013年 | 0.288 | 0.345 | 0.357 | 0.398 | -1.56% | 1.388 |
2014年 | 0.329 | 0.408 | 0.39 | 0.458 | 14.19% | 1.585 |
2015年 | 0.459 | 0.442 | 0.443 | 0.475 | 14.76% | 1.819 |
2016年 | 0.41 | 0.446 | 0.393 | 0.577 | 0.38% | 1.826 |
2017年 | 0.425 | 0.518 | 0.43 | 0.5461 | 5.10% | 1.9191 |
2018年 | 0.3967 | 0.5657 | 0.4981 | 0.5772 | 6.18% | 2.0377 |
2019年 | 0.5097 | 0.4734 | 0.5523 | 0.5985 | 4.72% | 2.1339 |
2020年 | 0.474 | 0.6006 | 0.5575 | 0.6644 | 7.62% | 2.2965 |
2021年 | 0.5131 | 0.675 | 0.6995 | -17.81% | 1.8876 |
さすが連続増配ETF!
10年間で2倍以上に増配している!
年別増配率の推移
さらに詳細に、年別の増配率の推移を見ていきます。
まずは2010年〜2020年の対前年比の増配率をグラフ化してみます。
2020年までの連続増配年数で見ると
という結果となります。
ことがわかりますね。
一方で、
しています。
SPYDは分配利回りは高いものの「安定した増配」を期待できるETFとは言えない状況がわかります。
1年だけの結果で判断するんじゃなくて、過去の推移を見ると精神的にも安心するね!
2021年を加味した増配率の推移
こちらが、2021年9月時点の累積分配金の増配率を含めたグラフとなります。
2021年9月時点の累積分配金の増配率は
となっています。
SPYDの大幅増配が嬉しい限りですが、過去の傾向からしても今年の増配率が高すぎることは明らかですね。
と言えます。
同様にHDVに関しても
と言えます。
HDVがオワコンってわけではなくて、去年が良すぎただね!
逆にSPYDは今年は大幅増配だけど、昨年は減配していたんだね!
増配と減配を繰り返すのではなく、VYM/VIGの安定性を見習ってほしいものです・・・。
平均増配率の比較
最後に「平均増配率」についても見ていきましょう。
増配率は高配当・増配ETFを選定する上で、重要な指標となります。
HDV | SPYD | VYM | VIG | |
---|---|---|---|---|
1年 | 11.19% | -6.54% | 2.26% | 7.62% |
3年 | 6.56% | 4.70% | 6.57% | 6.17% |
5年 | 4.38% | – | 6.22% | 4.77% |
10年 | – | – | 10.29% | 8.16% |
トータル | 6.89% | 1.90% | 8.64% | 8.06% |
こちらは2020年までの各ETFの増配率です。
2020年を起点として各期間ごとの平均増配率をまとめています。
- 1年:2019年→2020年の増配率です。コロナショックの影響を大きく受けた期間です。
- 3年:2017年〜2020年までの3年間の平均増配率です。
- 5年:2015年〜2020年までの5年間の平均増配率です。
- 10年:2010年〜2020年までの10年間の平均増配率です。
- トータル:ETFの設立〜2020年までの平均増配率です。
「増配」をコンセプトにしたVIGの増配率はさすがですが、VYMはその増配率を上回っておりトップです。
「配当利回りが平均以上の大型株」で構成されている、VYMは
と素晴らしい増配率を記録しています。
VYM/VIGは運用実績が15年近くあり、トータルの増配率は8%を超えています。
していることを意味しています。
現在の分配金利回りが低くても、将来的な分配金の成長が期待できる優良なETFと呼ぶことが出来ます。
最後に米国高配当・増配ETF(HDV/SPYD/VYM/VIG)の株価の推移とトータルリターンの比較
最後に、株価の推移と、株価成長&配当金も含めたトータルリターンの比較です。
たとえ配当金がもらえたとしても、株価の成長も含めてトータルでプラスとならなければ意味がないですからね。
株価の推移
こちらが各ETFの5年間の推移を比較したものです。
となっています。
トータルリターンの比較
株価推移と分配金も含めた、トータルリターンを比較してみましょう。
各ETFの直近1年、3年、5年、10年、運用以来のトータルリターンをまとめた表がこちらとなります。
タイトル | HDV | SPYD | VYM | VIG |
1年 | 23.70% | 49.84% | 37.14% | 34.44% |
3年 | 8.39% | 7.27% | 11.68% | 17.21% |
5年 | 7.14% | 8.51% | 11.43% | 15.41% |
10年 | 10.14% | – | 12.28% | 13.01% |
設定来 | 10.34% | 10.32% | 8.50% | 9.95% |
直近1年で見ると、コロナショック後の株価の急騰を受けて、どのETFも+20%以上となっています。
しかし、直近3年、5年を見ると、景色が少し違ってきます。
数字上は、
と10%しか違わないように見えます。
しかし、これは「年平均トータルリターン」のため、実際に計算をしてみると
と、リターンが40%も変わってくることを意味しています。
3年間で40%も変わってくるなんて・・・。
でも設定来で見ると、HDVが一番成績が良いよね!長期保有が前提だし、HDVを持っている僕は勝ち組だ!
と思っている方は、少し考え直しましょう。
設定来のトータルリターンであれば、「HDV」「SPYD」のほうが上回っているように見えますが、
と運用歴、経験している暴落イベントが全然違います。
そのため、HDVやSPYDが今後同じ期間を運用し続けて、トータルリターンを維持できるかが鍵になってきます。
リーマンショックやコロナショックを経験しても、年平均リターンが8%なんて、凄すぎる・・・。
HDVやSPYDの増配率や株価推移を見ると、とても勝てそうにないや・・・。
とは言え、株式投資の世界では「+5%のリターン」でも市場平均と言われます。
そのため、結局の所
ということができます。
米国高配当・増配ETF(HDV/SPYD/VYM/VIG)のパターン別オススメETFはどれ?
では、オススメのETFはどれなのでしょうか?
一旦、比較結果をまとめてみます。
HDV | SPYD | VYM | VIG | |
---|---|---|---|---|
経費率 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
純資産額 | ○ | ○ | ◎ | ◎ |
運用実績 | ○ | △ | ◎ | ◎ |
分配利回り | ○ | ◎ | △ | ✕ |
銘柄分散 | △ | △ | ◎ | ○ |
増配率 | ○ | ✕ | ◎ | ◎ |
トータルリターン | △ | ○ | ◎ | ◎ |
不況耐性 | △ | ✕ | ○ | ◎ |
- 経費率:ほぼ差がなく、世の中一般のETFよりも格安
- 純資産額:差はあるが、どれも数千億円以上の運用資産があり、安全性がある
- 運用実績:VIG、VYMは15年近い運用実績。一方、SPYDは5年程度と実績はまだ少ない
- 分配利回り:SPYDは5%近く頭一つ抜けている。VIGは「高配当ETFではない」ため、利回りは低い
- 銘柄分散:VYMは400銘柄以上に分散が効いている。HDV/SPYDは70銘柄程度と若干分散に不安
- 増配率:VYM,VIGはトータル8%以上の増配率。SPYDは運用実績も浅く、安定した増配はしていない。
- トータルリターン:VYM/VIGは10年平均10%以上のハイリターン。
- 不況耐性:VIGは景気敏感セクターがほぼなく、コロナショックの立ち上がりも早かった。
私自身は4つのETFを全て保有しています。
それぞれ特徴が異なるため、どれか1つに絞る必要もありません。
私はSPYD・HDVで分配利回りを取りつつ、VIGやVYMでリスクを抑えるといったポートフォリオを組んでいます。
とは言え、全てのETFに投資をすると投資金額も必要なため、どれか1つに絞りたい人もいると思います。
そこでパターン別に、オススメのETFを上げてみます。
パターン①:とにかく現在のキャッシュフローを確保したい方
現在のキャッシュフローを確保したいのであれば「SPYD」一択です。
分配金利回りは「約5%」と、他のETFよりも1%近く高い水準となります。
また、2021年の分配金にも現れている通り、分配金がさらに高騰する可能性も残されています。
- 分配利回り5%程度と一番高い
- 2021年の分配金は大幅増配を記録しており、今後のさらなる大幅増配も期待できる
- 運用歴は浅いものの、HDVよりもトータルリターンは高い
- 運用実績が浅く、今後の予測が立てづらい
- 景気敏感セクターが多く、不況時に弱い
- 分配金が安定せず、減配の可能性も高い
パターン②:長期運用で株価成長を狙いたい
長期運用&株価成長を狙うのであれば「VIG」が一番おすすめです。
S&P 500に匹敵する株価成長を続けており、10年間のトータルリターンは12%と一番高いETFです。
また不況にも強く、安定した株価成長&増配が期待できます。
- S&P500に匹敵する株価成長
- トータルリターンは10年平均12%と高水準
- 景気敏感セクターの比率が低く、不況への耐性がある
- 連続増配銘柄で構成されており、分配金の上昇が期待できる
- 現在の分配利回りが低く、分配金目当てだと物足りなさを感じる
- 「連続増配ETF」ではあるが、減配の年も存在するため、毎年必ず増配するわけではない
パターン③:キャッシュフローと株価成長をどちらも期待したい
現在のキャッシュフローも得ながら、株価成長も期待したい場合は「VYM」がオススメです。
- 分配利回りは3%程度
- 10年連続増配中
- トータルリターンも10年平均11%
- 銘柄分散が一番効いている
- 15年近い安心できる運用実績
- 分配利回りが2%台になることも多く、キャッシュフローを感じにくい時もある
- VIGよりは株価成長は鈍く、キャッシュフロー・株価成長のどちらも中途半端に感じる可能性がある
まとめ:結局はどのETFも超優秀!各ETFの特徴を理解した上で自分にあった投資をしよう!
ここまで、HDV/SPYD/VYM/VIGの2021年9月時点の最新情報を交えつつ、各ETFの特徴を比較してきました。
再度、まとめた表を掲載しておきます。
HDV | SPYD | VYM | VIG | |
---|---|---|---|---|
経費率 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
純資産額 | ○ | ○ | ◎ | ◎ |
運用実績 | ○ | △ | ◎ | ◎ |
分配利回り | ○ | ◎ | △ | ✕ |
銘柄分散 | △ | △ | ◎ | ○ |
増配率 | ○ | ✕ | ◎ | ◎ |
トータルリターン | △ | ○ | ◎ | ◎ |
不況耐性 | △ | ✕ | ○ | ◎ |
どれも「優良ETF」と言えますが、それぞれ特徴が異なります。
各ETFの特徴を理解した上で、自分にあったETFに投資することが重要となります。
- 現在のキャッシュフローを増やしたいのに、HDV/SPYDに投資する
- 長期保有でキャピタルゲインを得たいのに、VYM/VIGに投資する
- 安定性・安全性を重視したいのに、VIGに投資する
周りのインフルエンサーがオススメしていたから、深く理解せず買ってしまう人もいるかと思います。
しっかりと各ETFの特徴を理解した上で、自分の投資方針とあったETFを購入することが重要となってきます。
本ブログでは、今後も米国高配当・増配ETFの情報を発信していきますので、是非参考にしてみてください。
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