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米国高配当ETFの2021年9月分配金も残すところ、HDVのみとなりました。
VYMとSPYDの結果は、
という上々の結果でした。
そのため、3月、6月と連続減配していたHDVにも期待がかかっていましたが結果は・・・
という、まさかの結果でした。
VYM/SPYDの結果が良かっただけに、HDVホルダーにとっては泣きたくなる結果ですよね・・・。
本記事では「HDVの2021年9月分配金」と「運用実績」について取り上げていきます。
それでは詳しい内容を見ていきましょう。
HDVの2021年9月分配金速報と分配金の推移
まずは2021年9月24日に公開された、9月の分配金を見ていきましょう。
HDVの2021年9月の分配金は3期連続の減配・・・
HDV | 3月 | 6月 | 9月 | 12月 | 対前年比 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
2011年 | 0.244425 | 0.290032 | 0.380636 | 0.915093 | ||
2012年 | 0.525995 | 0.540186 | 0.516377 | 0.510864 | 128.77% | 2.093422 |
2013年 | 0.5397 | 0.554364 | 0.556958 | 0.579414 | 6.54% | 2.230436 |
2014年 | 0.566408 | 0.593282 | 0.626301 | 0.665232 | 9.90% | 2.451223 |
2015年 | 0.716815 | 0.724784 | 0.722168 | 0.715673 | 17.47% | 2.87944 |
2016年 | 0.676805 | 0.679421 | 0.687623 | 0.655685 | -6.25% | 2.699534 |
2017年 | 0.722884 | 0.718133 | 0.73165 | 0.776321 | 9.24% | 2.948988 |
2018年 | 0.798621 | 0.7964 | 0.791106 | 0.70881 | 4.95% | 3.094937 |
2019年 | 0.82208 | 0.750368 | 0.857381 | 0.778998 | 3.68% | 3.208827 |
2020年 | 0.914362 | 0.879497 | 0.850765 | 0.923235 | 11.19% | 3.567859 |
2021年 | 0.882118 | 0.810317 | 0.764133 | – | 2.456568 | |
2020年比 | -3.53% | -7.87% | -10.18% |
2021年9月の分配金は
と「2桁を超える大幅な減配」という結果となりました。
9月期の分配金推移をグラフにしてみると・・・
ということがわかりますね。
HDVは米国高配当ETFの中でも
とコロナショックの影響を一番受けているETFとなってしまっています。
HDVの月別分配金推移
月別の分配金を俯瞰してみると
というよりは
という方が正しいかもしれませんね。
HDVの年別分配金推移
続いて、年別の分配金推移を見てみましょう。
2021年9月時点の累積分配金を2020年比でまとめると
と、通年でも2020年を超えるのはかなり苦しい状況ですね。
しかも12月の分配金を見てみると
しています。
2021年が通年で増配となるためには、
となってきますが、3月、6月、9月で3期連続減配をしている状況において、それを期待するのは難しそうですね・・・。
年単位で見ると、減配は「2016年の一度だけ」ですが、このままでは2021年も加わってしまいそうです・・・。
2021年の実績は含めずに増配率を計算してみると・・・
- 1年:11.19%
- 3年:6.56%
- 5年:4.38%
- 10年:-
- トータル:6.89%
と、増配率はそこまで高くないものの、非常に安定的な増配を続けていることがわかります。
特にコロナショックの2020年でも約11%の増配と、他の高配当・増配ETFの中で1番大きい増配率でした。
2021年の増配は厳しそうですが、過去の実績は十分安心できるETFであることを示していますね。
HDVの基本情報・セクター別シェア・株価
続いて、HDVの基本情報の振り返りとセクター別のシェアを見ていきましょう。
HDVの基本情報
運営会社 | ブラックロック |
運用開始 | 2011年3月 |
経費率 | 0.08% |
純資産額 | 約8,000億円 |
分配利回り | 3.56% |
ベンチマーク | モーニングスター配当フォーカス指数 |
投資対象 | 財務健全性と配当利回りの高い企業 |
組入銘柄数 | 75銘柄 |
- 財務健全性が高く配当利回りの高い企業で構成されている
- 分配金利回りは、SPYDより低く、VYMよりは高い
- 組入銘柄数は75銘柄とSPYDとほぼ同等。VYMと比較すると銘柄数は少ない
HDVのセクター別のシェア
続いてHDVのセクター別シェアと前期の比較を行っていきます。
2021年9月23日時点のセクター別シェア
2021年6月8日時点のセクター別シェア
業種 | 3月組入比率 | 6月組入比率 | 9月組入比 | 9月順位 |
---|---|---|---|---|
エネルギー | 17.97% | 19.08% | 16.88% | 3 |
ヘルスケア | 16.63% | 15.62% | 20.61% | 1 |
生活必需品 | 15.52% | 15.01% | 17.04% | 2 |
金融 | 13.66% | 14.18% | 5.68% | 7 |
情報技術 | 11.11% | 10.97% | 9.44% | 5 |
通信 | – | 6.26% | 13.76% | 4 |
リバランスによって構成比が変わっていますね。
今まで15%近いシェアのあった金融が5%台まで落ちています。
一方でヘルスケアの比率は5%近く上昇しています。
と考えられそうですね。
HDVのTOP10銘柄
続いて組入銘柄TOP10を見ていきます。
2021年9月23日時点のTOP10銘柄
ティッカー | 銘柄名 | 業種 | 保有比率(%) | 6月順位 |
---|---|---|---|---|
XOM | EXXON MOBIL CORP | エネルギー | 8.31 | 1 |
T | AT&T INC | 通信 | 8.04 | – |
JNJ | JOHNSON & JOHNSON | ヘルスケア | 5.88 | 3 |
CVX | CHEVRON CORP | エネルギー | 5.80 | 5 |
VZ | VERIZON COMMUNICATIONS INC | 通信 | 5.65 | 4 |
ABBV | ABBVIE INC | ヘルスケア | 4.90 | – |
PG | PROCTER & GAMBLE | 生活必需品 | 4.67 | 6 |
PM | PHILIP MORRIS INTERNATIONAL INC | 生活必需品 | 4.00 | – |
MRK | MERCK & CO INC | ヘルスケア | 3.48 | 10 |
KO | COCA-COLA | 生活必需品 | 3.45 | 7 |
2021年6月8日時点のTOP10銘柄
ティッカー | 銘柄名 | 業種 | 組入比率(%) | 3月順位 |
---|---|---|---|---|
XOM | EXXON MOBIL CORP | エネルギー | 8.85 | 1 |
JPM | JPMORGAN CHASE & CO | 金融 | 6.98 | 3 |
JNJ | JOHNSON & JOHNSON | ヘルスケア | 6.53 | 2 |
VZ | VERIZON COMMUNICATIONS INC | 通信 | 6.22 | 4 |
CVX | CHEVRON CORP | エネルギー | 5.80 | 5 |
PG | PROCTER & GAMBLE | 生活必需品 | 4.96 | 6 |
KO | COCA-COLA | 生活必需品 | 4.10 | 9 |
CSCO | CISCO SYSTEMS INC | 情報技術 | 4.08 | 10 |
MO | ALTRIA GROUP INC | 生活必需品 | 3.95 | 8 |
MRK | MERCK & CO INC | ヘルスケア | 3.81 | 7 |
TOP10銘柄に大きな動きがありますね。
セクター別比率でも変動があった、金融のJPモルガン・チェースが抜けて、通信業のAT&Tが入っていますね。
HDVの株価
こちらはHDVの1年チャートとなります。
2021年6月頃にコロナショック前の最高値を更新しましたが、その後は横ばいが続いていますね。
今回のコロナショック後の動向を見ても
今回のコロナショックで「HDVは景気敏感セクターが多く経済危機に弱い」という傾向がわかりました。
こういった傾向を掴んでおくことで、次の経済危機が起きた時にどういうバランスで保有をするべきかの材料になりますね。
私の運用実績と今後の運用方針
最後に私のHDVの運用実績と今後の運用方針について取り上げていきます。
私の運用実績
保有数量 | 92 |
取得単価(円) | 8,693 |
取得金額(円) | 799,756 |
評価額(円) | 975,357 |
評価益(円) | 152,149 |
損益(円)(%) | 18.48% |
他の高配当ETFと比べると
と大きく溝を開けられてしまっています。
分配金だけでなく、株価の戻りが一番遅い影響が出ていますね。
今後の運用方針
3期連続の減配という厳しい結果となりました。
そのため、現時点でHDVへの投資方針は、
と考えています。
3月のときにも感じましたが、やはりコロナショックでHDVの弱さが見える形となりました。
もちろん、10年近い実績と過去の増配傾向からも、長期保有する方針に変わりはありません。
しかし、他のETFと比べて特徴がないことも事実です。
HDVは全て兼ね備えているものの、どれも中途半端な感じとも言えます。
そのため、市場が暴落して買い場が来た場合でも、他のETFを優先的に買う気持ちで今はいます。
なお、ETFの買付タイミング、定期購入をおすすめしない理由は下記の記事を参照してください。
まとめ:HDVは3期連続の減配で厳しい結果に
ここまでHDVの2021年9月分配金速報と、基本情報、私の運用実績をまとめてきました。
- 2021年9月の分配金は対前年比で-10.18%の減配
- 2021年3月、6月に続いて3期連続の減配
- ただし、分配金は過去10年で1.5倍と安定した成長をしており、優秀なETFに変わりはない
- 私の運用実績は「+18%」と含み益は作れている
- ただし、他ETFと比べるとパフォーマンスは一番低い
- 今回のコロナショックによってHDVの弱点が見えてきた
- そのため、今後の追加買い増しの優先度は他ETFに比べて低い状況
過去10年近く安定的に成長してきたHDVですが、今回のコロナショックによって弱点も見えてきました。
もちろん、10年近い実績と過去の増配傾向からも、優秀なETFであることに変わりはありません。
しかし、現在の株価の軟調、分配金のマイナスを受け、さらに株価回復が遅れることが想定されます。
平時においては抜群の安定感を誇るHDVだけに、早くコロナ影響が払拭されることを願っています。
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